
インドネシアの最も活発な火山の一つのレウォトビ・ラキラキ山が、17日午後5時35分(日本時間午後6時35分)ごろ噴火し、巨大な火山灰雲を上空11キロメートル以上噴き上げた。当局は噴火の前、住民らに最高レベルの警戒を呼びかけていた。
インドネシアの火山当局は、レウォトビ・ラキラキ山のある観光地のフローレス島の上空で、巨大な火山灰雲が広がったと説明した。
火口から7キロの範囲が立ち入り禁止区域に設定された。被害や死傷者は報告されていない。レウォトビ・ラキラキ山は標高1584メートルで、二つの山頂からなる火山。
同山は昨年11月にも複数回噴火し、9人が死亡、数千人が避難を余儀なくされた。火山灰の影響で航空便のキャンセルも出た。
地質当局のムハンマド・ワフィド局長は、火口から7キロ以内では誰もいかなる活動もすべきではないとした。また、大雨が降った場合はラハール(火山性物質の泥流や土石流)が発生する恐れがあると警告した。
住民は火山灰の影響から身体を守るため、マスクの着用が呼びかけられている。
国家防災庁によると、少なくとも一つの村で住民の避難が指示された。立ち入り禁止区域外のいくつかの村で火山灰が降ったという。
広報官は、火山活動の継続を示す揺れがまだ検知されているとして、火山周辺の住民に「安全な場所への避難」を呼びかけた。
レウォトビ・ラキラキ山の直前の噴火は5月で、このときも当局は警戒レベルを最高度に引き上げた。
ラキラキはインドネシア語で「男」を意味する。同山は、「女」を意味するプルンプアンという名がついた、穏やかだがより高い山(標高1703メートル)との双子火山となっている。