
米プロバスケットボール(NBA)のロサンゼルス・レイカーズが、米スポーツチームとしては史上最高額で売却されることになった。事情を知る人物が18日、明らかにした。
世界のスポーツ界を象徴するチームで、スーパースターのレブロン・ジェイムズ選手や八村塁選手らが所属するレイカーズは、1979年からバス一家がオーナーとなってきた。
事情に詳しい人物によると、バス一家はレイカーズの株式の過半数を、TWGグローバルのマーク・ウォルター最高経営責任者(CEO)に売却することで合意したという。
報道によると、売却額は推定100億ドル(約1兆4500億円)。最終的にはこれより増える可能性があるという。
ウォルター氏は、野球の米大リーグ(MLB)のロサンゼルス・ドジャースも所有している。ドジャースは大谷翔平選手や山本由伸投手らが所属し、昨年のワールドシリーズで優勝した。
BBCはレイカーズにコメントを求めている。
ウォルター氏の会社の広報担当は、富豪の投資家である同氏が、「2021年から出資してきたNBAのロサンゼルス・レイカーズの追加権益を取得する取り決めを結んでいるところだ」とした。
ウォルター氏は2021年、レイカーズの株式20%を保有し、共同オーナーとなった。同氏は、サッカーの英チェルシー・フットボール・クラブや、自動車レースのキャデラック・フォーミュラ1チーム(来年参戦予定)など、世界中でさまざまなスポーツチームに投資している。
NBAでは今年3月、ボストン・セルティックスが61億ドルでビル・チザム氏に売却され、米スポーツチームとしては史上最高額とされていた。レイカーズはこれを約40億ドル上回ることになる。
6750万ドルで取得
ジェリー・バス氏は1979年に、レイカーズと、アイスホッケーのロサンゼルス・キングス、ロサンゼルスにあるアリーナ「キア・フォーラム」を、まとめて6750万ドルで買い取った。
以来、レイカーズはNBAで最も優勝の多いチームとなった。バス一家がオーナーを務める間に、NBAファイナルに17回出場し、11回優勝した。
直近3シーズンはプレーオフに進出したものの、タイトルは獲得していない。
バス氏が2013年に死去した後、所有権は6人の子どもたちに信託された。一家で株式の66%を保有している。
現地紙ロサンゼルス・タイムズによると、売却には6人の過半数がの同意が必要だという。
レイカーズの伝説的選手で、かつては株主でもあったマジック・ジョンソン氏は、この売却をファンは喜ぶだろうとコメント。ウォルター氏がドジャースをワールドシリーズ制覇に導いた実績を引き合いに出しながら、同氏はレイカーズのレガシーを引き継ぐだろうとした。
(英語記事 Los Angeles Lakers to sell majority ownership in historic deal)