イギリス下院で2日、毎週水曜日恒例の「首相質疑(PMQ)」の時間に、キア・スターマー首相の後ろに座っていたレイチェル・リーヴズ財務相が涙を流していたことが話題になっている。
この前日には、福祉給付制度改革法案に多くの与党議員が造反し、政府が大きな譲歩を迫られた。これにより、リーヴス財務相が推進してきた財政改革の実現が厳しくなったとの見方があるため、財務相の涙はそれに関係するのではないかと取りざたされている。
最大野党・保守党のケイ・ベイドノック党首はPMQの中で、財務相は「本当にみじめに見える」、「首相の無能さの人間の盾になっている」と反応し、政権を批判した。
リーヴス氏はその後、妹で政府の無任所相(閣外相)を務めるエリー・リーヴス氏に伴われて議場を後にした。
スターマー首相はこの日の夜、BBCのポッドキャスト番組で、リーヴス氏は「個人的な問題だったと明言している」と話し、詳細には立ち入らないと述べた。
また、財務相は「次の総選挙へ向けて、そしてその後も何年も」財務相を続けると強調。リーヴス氏と自分は「足並みをそろえて」仕事をしており、同氏は「財務相として素晴らしい働きぶりだ」と述べた。
クリス・メイソン政治編集長が報告する。