パレスチナ・ガザ地区でイスラエルとアメリカが支援する組織が実施し、物議をかもしている援助物資の配給をめぐり、警備を請け負っていた人物がBBCに、自分の同僚らがパレスチナ人に複数回、発砲するのを目撃したと話した。
BBCに提供された映像には、監視塔から機関銃による射撃があった後、笑いながら「当てたんじゃないか」と話す警備員の声が入っていた。
匿名を条件に取材に応じた元契約警備員は、チームリーダーたちはガザの人々を「ゾンビの群れ」と呼んでいたと証言。
また、「脅威を感じたら撃て。まず撃ち殺し、それから質問しろ」と指示されていたと語った。
援助物資の配給に当たっている「ガザ人道財団(GHF)」は、そうした話は全くの虚偽だと述べ、配給所で銃撃された民間人は一人もいないとの主張を繰り返した。
GHFは5月末にガザで活動を開始。ガザ南部と中部の数カ所に設置した拠点で、限られた量の援助物資を配給している。活動開始までの11週間、ガザはイスラエルによって全面封鎖され、食料が一切入っていなかった。