2025年11月8日(土)

BBC News

2025年11月5日

アメリカのディック・チェイニー元副大統領が3日、死去した。84歳だった。肺炎および心臓・血管疾患の合併症のため同日夜に亡くなったと、家族が4日に発表した。

2000年代初頭にジョージ・W・ブッシュ大統領の副大統領として、政権内外に強力な影響力を発揮した。2001年9月11日のアメリカ同時多発攻撃を経て、「対テロ戦争」の主要な設計者となり、2003年に始まったイラク侵攻を早くから推進するなど、毀誉褒貶(きよほうへん)の多い業績を残した。

ドナルド・トランプ大統領に対しては、2011年1月6日の連邦議会襲撃事件に対する議会調査委員会で、娘のリズ・チェイニー下院議員(当時)が追及を推進したこともあり、厳しく批判し続けた。長年の共和党重鎮でありながら、昨年11月の大統領選では民主党候補のカマラ・ハリス副大統領を公然と支持し、共和党だけでなく民主党支持者の間にも波紋を呼んだ。

チェイニー氏は選挙前、「ドナルド・トランプほどこの共和国にとって脅威となる人物は、これまでいなかった」と非難。これに対し、トランプ氏はチェイニー氏を「何の影響力もないRINO(Republican in Name Only = 名ばかりの共和党員)」と攻撃した。

チェイニー氏の政治家としての半生を、短く振り返る。

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c5yd2j1l8ggo


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