特集:香港デモ
「天安門事件の再来」が懸念される香港デモ。悲壮な決意を胸に立ち向かう若者の生の声を届けるとともに、その背景を読み解く。

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2019/11/27 立花 聡
香港問題のキーとなる「香港人権・民主主義法案」(参照:『香港問題は延焼中、米「香港人権法案」で中国は苦境に陥る』)。11月19日、米上院は全会一致で可決し、そして翌日の20日、米下院は賛成471票・反対1票の圧倒的賛成多数で可決した。法案…
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香港デモ実録3
2019/10/31 立花 聡香港デモの参加者は、穏健派である「和理非派」(平和・理性・非暴力の頭文字を取った名前)と過激派にあたる「勇武派」に分かれている。異なる理念や立場から対置される両派はいささか対立しているかのように思われがちだが、事実はどうであろうか。
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香港デモ実録2
2019/10/30 立花 聡主催者が政府にデモを申請しても却下されるケースは最近続発している。以前の「原則許可」から現在の「原則不許可」へと当局の姿勢が変わった。政府の言い分としては、「デモの暴力化」という理由が挙げられていたが、デモ側からすれば、政府は対話の姿勢す…
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香港デモ実録1
2019/10/25 立花 聡デモ・騒乱が続く香港を一度この目で確認したくて香港行きの飛行機に乗り込んだ。10月19日、クアラルンプール早朝発のエアアジア便は、昼前の11時に香港国際空港に到着。空港ターミナルは人影まばら、いつもの2割以下という感じ。観光業への打撃はや…
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2019/10/16 立花 聡
米中は10月11日、通商問題に関する協議で「第1段階」の合意に達した。トランプ大統領は「米中貿易戦争の終結に近づいている」と言明しただけに、またもや楽観ムードが広がり、株価も上がるだろうし、市況も好転するだろう。果たして米中貿易戦争が終結…
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ジャッキー・チェンなど有名芸能人が香港警察を支持するワケ
2019/10/11 立花 聡発端は芸能界だった。香港デモについて有名俳優やアイドルが相次いで香港警察への支持を表明した。たとえば、ディズニー映画「ムーラン」の実写版で主演を務める女優劉亦菲(リウ・イーフェイ)が、香港デモを巡り警察への支持を表明した。これに対抗して一…
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2019/10/08 立花 聡
香港政府はついに「緊急状況規則条例(緊急法)」を発動し、デモ参加者のマスク着用を禁じる「覆面禁止法」を制定した。香港市民がすぐに反発の姿勢を見せ、抗議に乗り出した。香港の混迷は深まる一方だ。政府が何をやってももうダメ。市民側は「5大訴求(…
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「李嘉誠たち」に責任あるのか?香港騒動の展開
2019/10/03 立花 聡香港経済界のドン、屈指の富豪でもある李嘉誠氏はなんと、このたびの中国建国70周年記念式典の招待を辞退した。9月30日付けの香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが報じた。
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2019/09/08 立花 聡
予想を超えるスピードで香港情勢が変わろうとしている。拙稿『香港デモ終息するのか?政府が要求を飲んだ本当の理由とは?』に指摘しているように、これからの香港情勢に決定的な影響を与えるのは、米国の「香港人権・民主主義法案」だ。この法案を裏付ける…
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2019/09/06 立花 聡
香港の林鄭月娥行政長官がついに「逃亡犯条例」改正案を正式に撤回した。9月4日夕方の発表を受け、台湾訪問中で台北市で開かれた記者会見に臨んだ香港の民主活動家、黄之鋒氏らは神妙な面持ちで「遅過ぎた決定」と批判し、「継続抗争」の意思を表明した。…
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香港はどこへ行く、金の卵を産むニワトリの逃げ方
2019/08/23 立花 聡香港のデモ・民主化運動が長期化の様相を呈している。特定の背景や様々な原因があり、中国は安易に武力鎮圧に乗り出せない。香港という「金の卵を産むニワトリ」を潰したくない、潰せない、潰してはならないからである(参照:『香港が「第2の天安門」にな…
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2019/11/25 岡崎研究所
6カ月以上にわたる香港の抗議運動を巡る情勢は、収まる兆候を見せるどころか、益々激化、暴力も起こり、危険な状態になっている。抗議デモの長期化により、香港経済が予想以上に悪化している。国際社会がきちっと中国に話していくことが重要である。
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2019/11/20 安田峰俊
当初の原因である逃亡犯条例改正案が撤回されても、過激さを増す香港のデモ。その背景には、返還後50年間保障された「一国二制度」と「港人治港」の形骸化がある。
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ポスト冷戦の世界史ーー激動の国際情勢を見通す
2019/11/06 木村正人冷戦後30年で米国一強時代に陰りが差し、中国を筆頭にさまざまな国が存在感を増してきた。この先、世界にはどんな秩序が形成されるのか、そして日本には何が求められるのか。
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2019/11/05 斎藤 彰
トランプ政権発足以来、米議会は内政外交のほとんどあらゆる問題めぐり、与野党間で激しい対立を繰り返してきた。例外は、中国に対する対抗姿勢だ。野党民主党は、対中貿易問題のみならず、安全保障面でも政府の方針を基本的に容認し続けている。米中関係は…
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2019/11/01 田中実
香港デモの発端となった「逃亡犯条例」の改定案が正式撤回されたが、デモが収束する見込みはない。逃亡犯条例に関するデモは人権を守る戦いでもあるのだ。香港のNGO「香港人権観察」の葉寛柔(クラウディア・イップ)スポークスマンが、デモのリアルに言…