感染症、地震、がん治療など、社会的な課題となっている複雑系の問題に解決の道筋をつける学問、数理工学の可能性を、具体例とともにわかりやすく紹介します。
感染症、地震、がん治療など、社会的な課題となっている複雑系の問題に解決の道筋をつける学問、それが、わが国独自の学問分野である「数理工学」です。本書はパンデミックの数理モデルや余震の発生確率予測など社会的重要性の高い諸問題を具体例に、数理工学の可能性を紹介します。
東京大学生産技術研究所教授、同最先端数理モデル連携研究センター長。 1954 年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授、同新領域創成科学研究科教授等を経て、現職。内閣府が日本のトップ30 の研究を支援したFIRST(最先端研究開発支援プログラム)で複雑系数理モデル学研究のリーダーも務めた。専門はカオス工学、数理工学。脳などを対象に数理モデルの構築を行なっている。
東京大学生産技術研究所特任助教。1976 年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。大阪大学大学院工学研究科特任研究員、明治大学研究・知財戦略機構研究推進員、東京大学生産技術研究所最先端数理モデル連携研究センター特任助教等を経て、現職。専門は非平衡系物理学。感染症伝播等を対象とした数理モデリングとその解析を行なっている。
日本学術振興会特別研究員PD。1984 年生まれ。京都大学大学院理学研究科博士課程修了。科学技術振興機構研究員(FIRST 合原最先端数理モデルプロジェクト)を経て現職。専門は統計地震学。統計的手法を用いた地震活動の予測に関する研究に従事。
東京大学大学院工学系研究科特任教授。1953 年生まれ。東京大学電子工学科卒業。九州大学博士(工学)、電源開発株式会社技術開発センター上席研究員、2008 年6 月より東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻特任教授。一般社団法人デジタルグリッドコンソーシアム代表理事。専門は、分散電源、蓄電池、スマートグリッド、デジタルグリッド等。
東京理科大学工学部第一部電気工学科教授。1972 年生まれ。東京理科大学基礎工学研究科博士課程修了。日本学術振興会特別研究員(DCI)、郵政省通信総合研究所研究員、情報通信研究機構主任研究員などを経て現職。専門は、工学基礎(カオス、ニューラルネットワーク、最適化)、通信・ネットワーク工学(異種無線ネットワーク、コグニティブ無線ネットワーク)など。
2004 年東京大学工学部計数工学科卒業、2009 年同大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻博士課程修了。博士(情報理工学)。1981 年生まれ。2009 年同専攻にて助教に着任。2013 年より東京工業大学情報理工学研究科数理・計算科学専攻准教授。現在に至る。東京大学情報理工学系研究科長賞、2012 年度IBISML 研究会賞などを受賞。専門は統計学と機械学習、特に高次元スパース推定やノンパラメトリック推定の理論、情報幾何学、確率的最適化に興味がある。