WEDGE REPORT

2019年4月29日

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2019年MLB開幕戦、ヤンキースタジアムでの始球式に臨んだレジェンド、マリアーノ・リベラ元投手。日米の野球の格差はプレー以外でも大きい(USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 球史に汚点を残した。27日に楽天生命パークで行われたプロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスVS千葉ロッテマーリンズ戦の公式戦での出来事だ。試合開始前の始球式にタレントの鈴木奈々が登場。

 場内DJから「お願い致します」とアナウンスされても「待って、待って!」「緊張する!」などと叫び続け、モーションに入りながら投球しないという〝ボーク〟まで見せて再三に渡ってじらし続けた挙句、ようやく投げた。

 この前代未聞の〝遅延行為〟によって試合開始が4分も遅れてしまったのだ。スタンドからは当然のように罵声が飛び交い、鈴木に対してはネット上で今も嵐のごとく凄まじい批判が殺到している。

 この日、仙台にある楽天生命パークの天候は小雨が降り注ぐあいにくの空模様で気温も7度。風も吹いており、体感温度は個人差もあるものの5度前後にまで下がっていただろう。そんな悪条件の中で楽天の選手は守備について待機しており、さらにロッテの1番打者・荻野貴司外野手が打席に立たされ、マスクを被っていた楽天の嶋基宏捕手も茶番劇に付き合わされるハメになった。ウォーミングアップを終え、これから真剣勝負の場に臨む心構えが出来ていた中、この愚行によって楽天、ロッテの面々の誰もが水を差されてしまった。

 最大の被害者は、楽天の先発・美馬学投手かもしれない。それが証拠に試合開始直後の初回でいきなりの2失点。マウンドに向かおうと準備していたところで、このような馬鹿げた行為によって足止めを食らったのだからリズムを崩してしまったとしても無理はないだろう。

 結局、この日の楽天は連敗を止められず、さらに翌28日も敗れて悪夢の4連敗を喫してしまった。「あのおバカな始球式のせいで悪い流れに拍車がかかってしまった」という指摘も、あながち的外れではないと思う。とにかくそれぐらいの「暴挙」であった。

 27日の試合を「タイシデー」としてバックアップしたスポンサーの太子食品は騒動が大きくなったこともあって「当日の始球式が遅れ、皆様にご迷惑をお掛けした事、大変申し訳ございませんでした」と公式ツイッター上で謝罪し、同社側の準備と説明不足が騒動を招いた要因とした。

 しかし同社のイメージキャラクターを務める鈴木の謝罪コメントは28日時点で出ていない。球界関係者の間からも「スポンサー側が自社のイメージキャラクターを庇う気持ちは分かるが、やはり当時者の鈴木さんが〝申し訳ありませんでした〟と一言でも口にしない限り、この騒動は沈静化しないのではないか」との声が上がっている。

 試合開始が4分も遅れてしまった時点で、あの茶番行為が予定調和の演出でなかったことは明らかだろう。楽天の球団関係者は困惑しながら、こう内情を明かす。

 「実は鈴木さんがマウンドに登場するのも予定より遅れ、2分ぐらい〝押して〟しまっていた。マウンドに上がる前から鈴木さん側が準備にもたついていたと聞いている。その上、いざフタを開けてみたらマウンドではあんなことをやらかしてしまうんだからシャレにならない。スポンサーさんも、そして我々球団サイドとしても鈴木さん側には『限られた時間なのでスムーズに行きましょう。ご協力をお願い致します』と通達し、先方も了承していた。あれでは明らかな『確信犯』と言われても仕方がない」

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