2017年11月25日(土)

J-POWER(電源開発)

2015年7月17日

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磯子火力発電所を視察する山本みずきさん

 

 日本の新たなエネルギーミックス(電源構成)が決まろうとしている今、
若い世代はこれをどう見るか。鋭い視点で世界に向けて発言する現役大学生の論客が、J-POWER磯子火力発電所を訪ね、あらためて石炭の役割を考える。

東日本大震災で痛感した
「電気が止まる」という不安

―山本さんは産経新聞社やウェッジが参画する総合オピニオンサイト『iRONNA』の特別編集長として、福島第一原子力発電所の現場近くにも足を運ばれていますね。エネルギー問題はやはり関心の高いテーマですか?

 そうですね、東日本大震災が起きてからは特に目が離せません。私たちにとって電力は欠かせないものですが、あることが当たり前すぎて、普段その存在を意識することはほとんどありませんよね。ところが、ひとたびストップすると、途端に生活が脅かされてしまう。なんだか不安を感じました。

 震災前と後のエネルギーミックス(電源構成)を比べてみると、約3割を占めていた原子力が抜け落ちて、天然ガス、石油、そして石炭を燃料とする火力発電で補っているのがわかります。現在の石炭火力の割合は約3割ですが、実は震災前も2割以上と、以前から石炭火力が大きな役割を果たしていたことには驚きました。

―原子力と再生可能エネルギーに注目が集まりがちですが、政府がまとめた将来のエネルギーミックス案では、2030年度における石炭火力の比率は26%程度とされています。

 ベースロード電源というのですか、石炭火力はまさに生活の土台を支えている電源なのだなと思います。そんなこともあって、実はきょう、この磯子火力発電所を見学するのを楽しみにしていました。発電所の中に入るのは、これが初めてなんです。

インドで目に焼きついた黒い煙
日本の石炭火力との大きな違い

―J-POWER磯子火力発電所は、人口約370万人の横浜市に建つ、世界でも珍しい都市型発電所です。第一印象はいかがでしたか?

山本みずき 1995年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科在籍。高校時代に福岡市親善大使として活動。2012年に国際ソロプチミスト協会ヴァイオレット・リチャードソン賞および日本南リジョン賞を受賞。2014年11月より産経新聞社が展開する総合オピニオンサイト『iRONNA(いろんな)』の特別編集長就任。

 私が抱いていた石炭火力のイメージとは大違いでした。私の場合、高校時代にインドで見てしまったんです。もうもうと黒煙を巻き上げる発電所を。あれはたぶん石炭火力だったと思うのですが、車で近くを通りかかっただけなのに、髪の毛はぱさつくし、あとで鼻をかんだらティッシュが真っ黒になってしまって。

 それと比べたら、ここの環境への配慮は驚異的ですね。「石炭」をイメージさせるものが、ほとんど何も見当たらない。煙突の煙も黒くない。というより、何も出ていないみたい。ときおり白く見えるのは水蒸気なのだと聞きました。

―やはり、山本さんのような若い世代でも、石炭といえば「黒い煙」ですか?

 大学の同級生などに聞いてみると、日本で石炭火力発電所が稼働していることは、ほぼ全員が知っています。黒い煙を出さない技術も、日本には当然あるだろうと認識しているようですね。私たちの世代では、それが普通。でも正直なところ、石炭火力に対する期待感はここまでありませんでした。面白いことに、帰国子女や外国人学生の中には、日本人の親世代と同様に「石炭=大気汚染」と捉えている人が多かったのです。それだけ日本の環境技術レベルが高いということかもしれません。