前向きに読み解く経済の裏側

2016年5月18日

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塚崎公義 (つかさき きみよし)

久留米大学商学部教授

1981年、東京大学法学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。主に調査関連部署に勤務した後、2005年に銀行を退行して久留米大学へ。著書に『増補改訂 よくわかる日本経済入門』(朝日新書)、『老後破産しないためのお金の教科書』(東洋経済新報社)、『世界でいちばんやさしくて役立つ経済の教科書』(宝島社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)など多数。

 2015年度の経済成長率が発表され、結果は前年度に比べて0.8%の成長ということでした。「経済成長率が低いから不況だ」と考える人は多いのですが、その割に失業率は低く、労働力不足が続いています。

 今回は、経済成長率と失業率について考えてみましょう。

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経済成長率とは、実質GDPの増加率

 GDP、成長率といった言葉は誰でも聞いたことがあると思いますが、それは何? と聞かれると困る人も多いのではないでしょうか。

 GDPという統計は、日本語では国内総生産で、国内で作られたモノ(財やサービス。以下同様)の金額を合計したものです。モノが作られるのは、売れる見込みがあるからなので、基本的には作られたモノは使われるもの、と考えてよいでしょう。

 実質GDPの増加率というのは、GDPの増加率から物価上昇率を引いたものと考えてよいでしょう。物価上昇率を引くと、「国内で作られたモノの量がどれくらい増えたか」という統計になります。

 実質GDPの増加率が大きい(つまり経済成長率が高い)という事は、モノがよく売れるので日本企業が活発にモノを生産しており、そのために多くの人を雇っている、ということを意味しています。つまり、経済成長率が高いということは景気が良いということだと考えてよいわけです。

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