2024年7月3日から新紙幣が発行されます。気になる新1万札の肖像は、渋沢栄一。渋沢といえば「近代日本資本主義の父」として知られ、2021年度のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公だったことも記憶に新しいでしょう。

 その渋沢による1冊の本が、刊行100年以上を経過しているとはいえ、いまだに読み継がれています。本の名は『論語と算盤』。大正5年(1916)に刊行されました。

 渋沢は中国古典の『論語』を、ビジネスを行ううえでの規範としました。出世や金儲け一辺倒になりがちな資本主義社会を、『論語』に裏打ちされた商業道徳で律していく。そして公や他者を優先することで、豊かな社会を築いていく――。これが幕末から昭和初期にかけ活躍し、500以上もの企業の設立に関与した渋沢の哲学でした。

渋沢は明治という激動の時代に生き、大きな仕事を成しとげました。令和の今であっても、渋沢の考え方に触れれば、日々の仕事においても、これまでとは違った景色が見えてくるかも知れません。

『超約版 論語と算盤』は渋沢の玄孫(5代目)にあたり、コモンズ投信の創業者・会長で、「論語と算盤」経営塾を主宰する渋澤健氏が監訳を行ったものです。原著から67の項目を抜き出し、平易な現代語にし、監訳者による3行コメントを付けたものです。時代を超えて読み継がれる名著は、読む者に常に新しい気づきを与えてくれるもの。新紙幣に切り替わるいま、渋沢の哲学にふれてみてはいかがですか。

 

超約版 論語と算盤

 

渋沢 栄一:原作  渋澤 健:監訳

 

超約版 論語と算盤

指針なき混迷のポストコロナ時代に求められるリーダーの資質とは?――「近代化の父」渋沢栄一の不朽の古典が、読みやすい「超約」スタイルでいま蘇る!

書籍詳細を見る