中国人観光客はいま

2017年11月22日

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中島恵 (なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年山梨県生まれ。新聞記者を経てフリージャーナリスト。主な著書に『中国人エリートは日本人をこう見る』『中国人の誤解 日本人の誤解』(ともに日本経済新聞出版社)、『爆買い後、彼らはどこに向かうのか?』(プレジデント社)、『なぜ中国人は日本のトイレの虜になるのか?』『中国人エリートは日本をめざす』(ともに中央公論新社)、『なぜ中国人は財布を持たないのか』(日本経済新聞出版社)などがある。

 中国最大の生活情報クチコミ投稿アプリといえば「大衆点評」。日本でいえば「食べログ」を巨大化したような存在だと思っている人が多いが、2015年に中国最大の共同購入型クーポンアプリ「美団点評」と合併した。飲食だけに留まらず、幅広い分野での予約、購入ができ、クチコミを投稿できるアプリとして拡大し続けている。「美団点評」中国本社海外事業部 俞建林(ゆ・けんりん)氏と、xigua(美団点評)日本支社ゼネラルマネジャーの呉文抒(ご・ぶんじょ)氏に話を聞いた。

――日本支社を設立したのですね。

 今年2月に設立しました。xigua(シーグア)は中国語でスイカの意味ですが、美団点評の旅行ブランド「美団旅行」のロゴが果物のスイカなので、海外法人はこのような名称になりました。「美団旅行」は若い年齢層のユーザーのために作ったプラットフォームです。日本を始め、海外でのビジネスが拡大してきたことから支社を設立しました。日本とタイなどから海外事業を本格化させていく予定です。

――美団点評の概要を教えてください。

大衆点評に書かれた一蘭ラーメンなどに関するクチコミ

 大衆点評という名称は中国と関わりの深い日本人には馴染み深いと思いますが、日本ではまだ知らない方もいると思います。もともと2003年に設立したクチコミ投稿サイトで、ユーザーによる店舗登録とコメントによって成り立っており、世界中の生活関連情報と消費者によるレビューを提供するプラットフォームです。

 2015年に「美団点評」を設立し、傘下に「大衆点評」、「美団」「美団デリバリ」「猫眼映画」「美団旅行」などがあります。17年10月に、「美団点評」はテンセント、The Princel Groupから40億ドルの投資を受け、評価額は300億ドルを超えました。飲食OtoOのプラットフォームとして、中国の85%のシェアを占めており、この分野のナンバーワン企業といえると思います。

――合併してますます規模が大きくなったわけですね。

 美団点評のユーザー数は6億人を超え、契約店舗は450万店以上、年間アクティブユーザーは2億4000万人以上、クチコミ件数も12億件を超えています。

――飲食以外にもどんどん幅が広がっているのですね。

 飲食業界のクチコミ投稿サイトとして14年の歴史があり、デリバリーのシェアは60%と市場でナンバーワンとなっていますが、合併後は旅行、ウェディング、映画のチケット、娯楽、観光施設、フィットネスジム、インテリア、ビューティー、ショッピングンセンターなど総合的なカテゴリーでの予約、購入、クチコミサイトとなっています。「猫眼映画」のチケット予約件数、オンライン予約シェアは市場の70%以上を占めています。

 旅行に関しては「美団点評」として北米・南米で33か国、ヨーロッパ42か国、アジア48か国など、中国人に人気の国や地域をカバーしており、860エリアの情報を提供しています。中国から海外への旅行者のうち、30%以上の人が大衆点評を利用しており、中国人が海外旅行の際に使用しているアプリとしては、「グーグルマップ」「ウィーチャット」の次に使用されているといわれています。

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