WEDGE REPORT

2011年3月18日

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石油業界でも被災地復興の動き

 未曾有の被害を出した東日本大震災は、石油業界にも大きな被害をもたらした。

 何より急がねばならないのが、被災地への供給。津波に襲われた被災者は、命からがら避難所へたどり着いたにもかかわらず、灯油不足によって暖が取れず、ガソリン不足によって買出しにも行けない状況下で過ごしている。

 この状況に、石油業界は不眠不休で緊急対応を続けており、ようやく被災地への石油供給の目途も立ってきた。

 製油所では、地震の影響で停止したJX日鉱日石エネルギー(仙台、145,000バレル)や鹿島石油(252,500バレル)、爆発事故を起こしたコスモ石油(千葉、220,000バレル)は稼動の見込みは立っていないものの、東燃ゼネラル石油(川崎、335,000バレル)は17日から稼動をはじめ、極東石油(千葉、175,000バレル)、JX日鉱日石エネルギー(根岸、270,000バレル)は段階的に稼動を始めている(出所:石油連盟)。

 輸送についても緊急対応を行っており、タンカーについては、JX日鉱日石エネルギー(室蘭、180,000バレル)から、青森、秋田、山形、新潟などへ、また、千葉製油所からは塩釜油槽所へ向かっている。また、18日夜にはJR貨物が、タンクローリー40台分ほどのJX日鉱日石エネルギー(根岸、 270,000バレル)のガソリン・軽油を積んだ特別貨物が盛岡に向けて出発する。

 東北地方側の油槽所も徐々に復旧しており、17日には塩釜の出光油槽所が再開した。

なぜ関東でも“ガソリン不足”が起こったか

 東北地方の石油不足が解消に向けて動き出した一方、なぜか直接的な被害を受けていない関東地方でも「ガソリン不足」が喧伝されていている。都内のあるガソリンスタンドの店長は、「16キロリッターの配送を頼んだのに、3分の1しか入ってこない」。この店ではいくらメーカーに注文を送っても、この週末はキャンセルされる状態だったという。結果、カード会員に限って20リットルを販売する限定措置を取らざるを得なくなった。

 また、企業でも自動車通勤や営業車の使用をやめ、電車や自転車で移動しているビジネスパーソンが増えている。

 直接的な地震被害の起きていない関東地方で、なぜ“ガソリン不足”が起こったのか。

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