片倉佳史&真理の「もっと!台湾探見」

2018年9月7日

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片倉真理 (かたくらまり)

台湾在住ライター

台湾在住ライター。1999年から台湾に暮らし、台湾に関するガイドブックや書籍の執筆、製作に携わる。そのほか、機内誌への寄稿や女性誌のコーディネートなども手がけている。

 

2011年に台湾で出版した中国語書籍『在台灣,遇見一百分的感動~片倉真理 旅的手記』(夏日出版社)のほか、共著に『食べる指さし会話帳・台湾』(情報センター出版局)、『台湾で日帰り旅 鉄道に乗って人気の街へ』(JTBパブリッシング)など。2018年4月に初の単著『台湾探見 Discover Taiwan-ちょっぴりディープに台湾体験』(ウェッジ)を刊行。

ここ数年、日本からの旅行者が右肩上がりに増え、修学旅行の海外旅行先としてもトップになった台湾。この連載では、台湾在住約20年になるライターの片倉真理氏が、「知れば知るほど面白みと楽しさが増してくる」というその魅力を、秘境探索、建築探訪、郷土の美食などをテーマに紹介していきます。

 台湾のマンゴーと言えば、真っ赤な果皮の「愛文芒果」が知られています。日本では「アップルマンゴー」の名で親しまれていますが、実は台湾のマンゴーはとても種類が豊富。さまざまな味わいのマンゴーが楽しめます。

 台湾は言わずと知れた農業大国で、品種改良も盛ん。次から次へと新しいマンゴーが誕生しています。マンゴー農家の方に聞いてみたところ、新品種の開発は自然受粉のほか、既存のマンゴーの樹に他品種を接ぎ木していく方法が採用されているとのこと。ただし、虫に弱かったり、評価が低かったりすると淘汰されますので、市場に出回るのは30種前後となっています。

種類も味も豊かな台湾マンゴー

美味しいマンゴーを育む秘訣

 台南郊外に位置する玉井(たまい)はマンゴーの一大産地として知られています。在来線の台南駅からバスに揺られて約1時間。山の斜面にマンゴー畑が広がる光景が見えてきます。

 バスを降りると、心地よい風が身体を吹き抜けていきます。日差しは強いですが、どことなくからっとしているので暑苦しさはそれほど感じません。そして、この南部特有の気候が美味しいマンゴーを育んでいるのは言うまでもありません。

濃厚な甘さのアップルマンゴー

 筆者は以前、コンテストで何度も入賞経験があるという優良農家を訪ねたことがあります。そこでうかがったのは、マンゴーを美味しく育てる秘訣は何かということ。すると、こんな答えが返ってきました。

 まずは早い段階で適度に剪定を行なうこと。そして、日当たりと風通しを考慮し、栄養分が十分に行きわたるように努めること。さらに、成熟度を適確に判断し、すばやく袋かけを行なうこと。これによって、虫喰いや表面に斑点ができるのを防げるので、その見極めは大きなポイントとなるのだそうです。

 マンゴー農家は毎日、早朝5時から作業を始めます。ここの農家では細かい栽培スケジュールがあり、作業はこれに従って進められていました。こういった几帳面で勤勉な気質が台湾マンゴーの美味しさを支えていると言えます。

ひとつひとつの実が袋で覆われ、大切に育てられる

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