赤坂英一の野球丸

2018年12月12日

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(Thomas Northcut/Gettyimages)

 来年のプロ野球セ・リーグは、間違いなく3連覇した広島対巨人の対決が話題の中心となるだろう。カープで2年連続MVPを受賞した丸佳浩が、4年連続優勝を逃した4位の巨人にFA移籍。この両チームが来年3月29日、広島の本拠地マツダスタジアムでの開幕戦で激突する。盛り上がらないわけがない。

 試合前、巨人のスタメン発表で「3番センター・丸」とアナウンスされたら、スタンドを真っ赤に染めたカープファンはどのような反応を示すか。ちなみに、広島から阪神にFA移籍して1年目、2008年4月1日に新井貴浩が「3番ファースト」でマツダに初登場したときには、一斉に怒号のようなブーイングが巻き起こり、新井の07年までのレプリカユニフォームがグラウンドへ投げ込まれている。

 しかし、新井は〝敵地〟のプレッシャーをものともせず、2安打2四球と結果を出し、試合も5-3で阪神が快勝した。当時、丸はその08年の広島の新人(07年秋のドラフト3位で千葉経済大付高から入団)で、新井が広島に復帰した15年からは4番・新井の前の3番として打線の中軸を担った。先輩の後ろ姿から多くを学んだであろう丸が、開幕戦で古巣の広島を相手に打てるか。これこそ、19年最初で最大のポイントと言っていい。

3番を打つのは誰か?

 一方、〝巨人・丸〟と同じくらい、いや、それ以上に注目したいのが、丸に代わる広島の開幕3番とセンターである。4番は今季文句のつけようのない成績(打率3割2分、30本塁打、94打点)を残した鈴木誠也以外にはいない。では、その鈴木の前でリーグ最高の出塁率4割6分8厘をマークした丸の後釜として3番を打つのは、果たして誰か。

 攻撃重視のオーダーを組む場合は、相手の先発投手が右投げなら左打ちの松山竜平、左なら右のサビエル・バティスタだろう。今季も、丸が故障で戦列を離れた4~5月はこの両選手が3番の代役を務めた。ただし、どちらも守備(外野兼一塁)に難があるため、スタメンには固定しづらく、リードが僅差であれば後半から守備固めを出す必要がある。

 そこでクローズアップされるのが、不動の1番を務めてきたショート・田中広輔の存在だ。今季は打率2割6分2厘、出塁率3割6分2厘と1番打者にしては物足りない数字で、6番や7番に下げられた時期もあった。が、10本塁打、60打点と長打力や勝負強さはチーム内でも折り紙付き。盗塁もリーグ2位の32個と、不振だからといって下位に置くにはもったいない存在である。

 15年には一度だけながらスタメン3番に抜擢され、25年ぶりに優勝した16年にはCS(クライマックスシリーズ)で打率8割3分3厘、出塁率8割8分2厘と驚異的な成績を残した。丸と同じ左打ちでもあり、「入団6年目の来季、首脳陣が我慢して使い、田中がもう一皮剥ければ、3番に定着できる可能性は十分ある」という声も球団内部にはある。

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