ベテラン経済記者の眼

2013年4月28日

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 新緑がまぶしい季節になった。大型連休のシーズンを迎えたこともあり、各地のテーマパークに出かけようと計画している人も多いだろう。テーマパークといえば今年は東京ディズニーランド(TDL)が開園して30周年。ある大きなイベントから一定の年が経過した時点をとらえて記事にするいわゆる「周年もの」はジャーナリストにとって記事をまとめる一つのやり方だ。これは日本だけではなく、海外のジャーナリズムでも同様だ。「米同時テロから●年」「リーマンショックから●年」といった具合にこれまでの歩みを振り返る記事はこれまでも多い。

様々な着眼点  各紙のディズニー報道

 TDLも30周年を迎えたタイミングをとらえて新聞やテレビでいろいろな特集を組んでいた。単発のものもあるし、連載に仕立てた新聞もあったが、各新聞がどのように扱っているかを読み比べてみたところそれぞれ着眼点が違っていて興味深かった。

 エンターテインメント業界なども積極的にとりあげる日経産業新聞はアメリカ生まれのディズニーランドが日本で独自の変化を遂げたことを好意的にとらえ、良い意味で「ガラパゴス化」という表現を使っていた。「徹底的に日本流にアレンジした」という言葉を使い、入園者の97%が日本人で約9割がリピーターであることを指摘した。同時に2001年に開業した東京ディズニーシーについてもあわせてとりあげていた。

 一方、一般紙の朝日新聞や読売新聞は、ファミリーニュースペーパーらしく三世代にわたってTDLを訪れている家族の話を引きながら、世代を超えて人気を集める理由を分析し、長年にわたり巨額の投資を行ってきたことなどが集客力を維持する秘訣である点を紹介した。ひとつ朝日で目を引いたのは地元浦安市への言及で、多くの人が訪れる場所でありながら地元振興には結びついていないと言及した点だ。

 産経新聞は日本にある他のテーマパークとの比較も取り上げ、他がこれまで苦戦しているのに比べ、TDLが一人勝ちしている様子を浮き彫りにした。

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