ヒットメーカーの舞台裏

2013年7月6日

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池原照雄 (いけはら・てるお)

ジャーナリスト

1950年生まれ。専門紙や全国紙の経済記者として自動車、エネルギー、金融、官庁などを担当。00年からフリーになり幅広い執筆、講演活動を展開。著書に「トヨタVSホンダ」(日刊工業新聞社)、「図解雑学 自動車業界のしくみ」(ナツメ社)など。

7月7日、ついにユビキタスエンターテインメント社(UEI)の和製手書き特化タブレット「enchantMOON」が登場する。この商品に核になる「NO UIコンセプト」(参考:UEI清水亮社長のブログ)を編み出したプランナー、辻秀実さん(28歳)はなんと、アルバイト出身だという。

 中堅ソフトウェア企業が開発した和製タブレット(多機能情報端末)で、専用ペンによる手書き入力機能が最大の特徴だ。今年4月に予約を始めると、半年分と想定していた1000台は30分ほどで完売、発売を6月中旬へと1カ月延期して初期出荷台数を3300台に増やした。
【編集部注 その後、7月7日より順次発送と再延期された(プレスリリース)】

 ユビキタスエンターテインメント(UEI、東京都文京区)は、スマートフォン対応のゲームソフトやパソコン関連技術を広く手掛けており、ゲーム愛好者にはおなじみの会社だ。今回、この「enchantMOON」(エンチャントムーン)で初めてハード分野にも進出した。

写真・「enchantMOON(エンチャントムーン)」

 液晶画面のサイズは、タブレットでは一般的な8インチ。3万9800円という価格もごく普通だ。本体上部にはパイプ状の可動式ハンドルが付けられている。持ち運ぶ際にグリップとして使うほか、長めのストラップの取り付けも可能。また、ハンドル部をスタンドの台座代わりにして画面を見やすい任意の角度に立てることもできる。

 自社で設計した専用のOS(基本ソフト)により、徹底して「紙」を意識したので、使い方はユニークだ。起動後に通常のパソコンやタブレットに現れる操作用のアイコンはなく、画面は黒いまま。ここにまず指でなぞって円を描き、その中にペンで日本語または英語の文字を書き込みながら操作のコマンド(命令)を出す。

 たとえば、本体に内蔵されたカメラを起動するには、「カメラ/camera」、電池残量をチェックするには「バッテリー/battery」と書き込む。

 ページ送りは画面上部を端から端まで指でなぞるといった使い方は、他のタブレットなどとほとんど同じ。手書き入力のための専用ペンは単6の小さな電池を内蔵した高機能タイプで、筆圧によって表現を変えることができるなど文字再現の精度は高い。

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