東南アジア諸国連合(ASEAN)が1967年に発足して、56年たつ。原加盟国は、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、シンガポールの5カ国である。その後、84年にブルネイが加わり、90年代後半に、ベトナム、ミャンマー、ラオス、カンボジアが加わって、現在の10カ国体制になった。
域内の市場統合を目的にASEAN自由貿易地域(AFTA)を創設、2002年までに先行加盟の6カ国は域内関税をほぼゼロを達成した。2015年にはさらに自由化を目指し、ASEAN経済共同体(AEC)に発展させた。
1997年のアジア通貨危機を契機として、日本・中国・韓国がASEANの会合に招待されてASEAN+3が発足した。2007年には、民主主義、人権、法の支配、紛争の平和的解決を謳うASEAN憲章を採択した。ミャンマーの軍事政権を見れば明らかなように、実際に、憲章通りに運営されている訳ではないが、理念は重要である。
21年の参加10カ国の人口は6.7億人、国内総生産(GDP)3.3兆ドル(為替レート換算)。