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2014年7月8日

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田牧一郎 (たまき・いちろう)

田牧ファームズ代表

1952年福島県郡山市生まれ。田牧ファームズ代表。コメ生産者として郡山市で15年、カリフォルニアで20年、「国際競争力のあるコメつくり」をテーマにコメの生産・販売を行う。2012年からはウルグアイで事業を開始。世界の「おいしいごはん」マーケットに輸出を計画。日本のコメ産業も強くなれるはずと、日本でも試行錯誤中。

 今年は、米国・カリフォルニア州を中心とした深刻な水不足で、カリフォルニア米の価格が高騰しています。

 稲作地帯が広がるカリフォルニアのサクラメント平原では、稲が育つ4月から10月まで乾季に入るため、山岳地方に水源を持つサクラメント川の水を灌漑に使っています。山岳地方のシエラネバダ山脈では、冬に多量の降雪があるのですが、今年は積雪量が非常に少なく、雪解け水を蓄えるダムの水位が下がっています。ダムの水は、自然環境保護のため、常に放水しておかなければならない規則があるほか、コメ以外の農作物や都市用水にも使われているため、次の雨季に入る11月までに枯渇してしまう恐れがあるのです。

 灌漑用水を管理する水利組合は、3月の時点で、今年は水田への配給水量が多くの地域で例年の半分前後になると予想。コメの作付面積も例年の半分まで縮小せざるを得ないと言われました。

 カリフォルニアでは、約20万ヘクタールの水田で、年間約100トン(日本の年間総生産量の約15%)のコメを生産しているのですが、生産量半減の観測を受けて、コメの価格が高騰し始めました。

 カリフォルニア米の大部分を占める中粒種米では、在庫があった1月の時点で、精米所渡しの取引価格(数千トンから数万トン規模)は1キロ当たり70円前後でしたが、3月上旬に100円を超えました。それと並行して、コシヒカリなどの短粒種米の価格(小売用)も1キロ当たり150円から160円まで上がり、3月末には180円を記録しました。

 しかし、4月中旬の最新情報によると、一部の地域を除いて、配給水量は例年の8割に決まり、作付面積が半減という深刻な状態を免れ、2割減に収まるとのことでした。

 今後の注目材料は、短期間に上がったコメの価格がどこまで維持されるのか、コシヒカリなどの短粒種米の作付面積がどの程度まで確保され、どこまで価格が上がるのか。カリフォルニア米を使う食品加工業者や流通業者は、例年以上に価格の動向を注視する必要があるでしょう。

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