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2014年6月12日

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田牧一郎 (たまき・いちろう)

田牧ファームズ代表

1952年福島県郡山市生まれ。田牧ファームズ代表。コメ生産者として郡山市で15年、カリフォルニアで20年、「国際競争力のあるコメつくり」をテーマにコメの生産・販売を行う。2012年からはウルグアイで事業を開始。世界の「おいしいごはん」マーケットに輸出を計画。日本のコメ産業も強くなれるはずと、日本でも試行錯誤中。

 長年、米国・カリフォルニアと南米・ウルグアイでコメづくりを営んできた筆者ですが、今年からは、日本でも最先端技術を使った効率的な新しいコメづくりを始めることにしました。

 そもそも、日本の「コメ産業」は、栽培や販売のシステムが小規模多数の個人商店的生産者に合わせたもので、大規模少数の企業的生産者がコスト意識を持って効率的に経営できる環境が整っていません。

 例えば、コメ産業など日本の農業の将来を担う若年層の雇用状況。農林水産省の統計によると、2006年に約8万人だった新規就農者数は、12年には約5万7000人まで縮小しました。注目すべきなのは、60歳以上の高齢層が、30代後半も含めた39歳以下の若年層の倍になっていること。これは、会社などを定年退職し、実家に戻って農業を継ぐといった新規就農者が多いことを物語っています。

 上場企業の元役員など、経営の第一線で活躍していた人が、その豊富な経験を実家の農業に生かすというのであれば、興味深いことですが、大半の人たちは定年退職後に企業的な農業にチャレンジしようとは思わないでしょう。いかに若年層を取り込むかということが重要になるわけですが、39歳以下の約1万5000人の「若手」は、18歳から39歳までの22年間で単純に平均化すると、1世代当たり680人。47都道府県では1県当たり15人です。小学校の1学級程度か、それ以下の新規就農者しかいないのです。この状況では、持続可能な産業とは呼べません。新卒の若者たちが就職先として魅力を感じるよう、日本の農業を根本から変える必要があるのです。

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