WEDGE REPORT

2014年9月3日

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急成長する中国のネット通販市場。中国2大IT企業のバトルは、ラスト・ワン・マイルの戦略が命運を決める。

 ラスト・ワン・マイルの攻防は、中国でも熾烈な争いが起きている。

 カギを握るのは、今、中国のビジネス界で最も話題にされている馬雲(ジャック・マー)氏が創業したアリババと、馬化騰(ポニー・マー)氏が創業したテンセントだ。アリババは、中国のネット通販最大手で「中国版アマゾン」と称される。一方のテンセントは中国のSNS最大手。対話アプリの配信で成功したことから名付けられた異名は「中国版LINE」だ。

 実は、両者のバトルは、ネット通販市場と宅配市場でも表面化している。

 今年6月、中国の報道機関は、2013年の中国のネット通販市場が米国を抜き、世界1位に躍進したと大々的に伝えた。中国国家郵政局とデロイト中国の最新報告によると、13年の中国のネット通販市場は、前年比5400億元増の1兆8410億元(約30兆6000億円)。08年時点では、1282億元(約2兆円)だったため、この5年間に平均年率70%の成長率で急拡大してきたことになる。

 一方、ラスト・ワン・マイルを担う宅配業界も、それに応じるように急成長を遂げている。中国宅配業界の宅配便取扱総数(全国展開の大手のみ)は13年、前年比62%増の92億個(10年比3.9倍)で、総売上高は36%増の1442億元(約2.4兆円、10年比2.5倍)だった。そのうちの半分以上がネット通販によって生み出されたものだとされている。

 注目は、個人向けのネット通販(BtoC)市場だ。中国のネット通販系コンサルタント「易観国際」が7月末に公表した報告書によると、14年第2四半期のBtoC市場は、総売上高が前年同期比72%増の3205億元(約5.3兆円)だった。

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