学びなおしのリスク論

2014年9月22日

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漆原次郎 (うるしはら・じろう)

1975年生まれ。神奈川県出身。出版社で8年にわたり理工書の編集をしたあと、フリーランス記者に。科学誌や経済誌などに、科学技術関連の記事を寄稿。早稲田大学大学院科学技術ジャーナリスト養成プログラム修了。日本科学技術ジャーナリスト会議会員。著書に『原発と次世代エネルギーの未来がわかる本』『日産驚異の会議』『宇宙飛行士になるには』など。

「ゼロでなければ危険」はまちがい

 どの食品を買って食べるかは、消費者一人ひとりの選択だ。食品に示される原材料名も、消費者が食品を選ぶときの参考のためにある。食品添加物名のない食品を選ぶか、食品添加物名の並んだ食品を選ぶか、その判断を否定する権利はだれにもない。

 ただし、“添加物は危険、無添加は安全”といった、正しいといえない判断基準だけで、食品が選ばれている現状があるのもまた確かだろう。リスクとベネフィットのより広い観点で食品が選ばれるような、リテラシーの成熟した時代はまだ来ていない。

 「量がゼロであれば安全で、ゼロでなければ危険という考えはまちがいです。あるかないかでなく、それが役に立つかどうかを考慮すべき時代だというのに」 

◎今回のまとめ◎
・食品などの安全・危険を判断するときは、「リスクがどれだけあるか」「ベネフィットはどれだけあるか」を量として考えることが大切。
・人工食品添加物も生野菜も含め、あらゆる食材・食品には、体に影響をあたえるリスク要因を含んでいる。摂り過ぎれば毒になりうるし、摂り過ぎなければ毒にならない。
・「食品添加物にご注意」という情報にご注意。

[特集]「食」を考える

  

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