山師の手帳~“いちびり”が日本を救う~

2014年11月12日

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 中国四川省の成都を訪問した。中国のレアアース輸出のWTO敗訴が決定した後、初めて行われた国際会議で、パネリストとして招待された。2010年の尖閣諸島問題に端を発して、中国が外交カードとしてレアアースの禁輸を利用したことは、日中レアアース戦争とも呼ばれている。

 レアアース会議は、「即刻WTOルールに従うべきだ」という日欧米の意見と、「時間をかけて(輸出枠と輸出税の)規制を外す」という中国側の方針の溝が埋まらないまま、3日間の日程を終えた。中国政府は「レアアース鉱山への資源税を新たに賦課し、輸出制限は15カ月後に外せば問題はない」という自己中心的な考え方に終始していた。

 中国側には問題解決を対処するリーダーがいないため、ことレアアース問題では共存共栄の道が閉ざされているようにも見えた。実質上、まだ日中レアアース戦争は終わってはいないのだ。

 さて、会議の後、中国の友人の誘いで成都市郊外の凌雲寺にある有名な「楽山大仏」をお参りすることになった。楽山大仏は唐の時代に断崖を削って建立された世界最大の巨大仏であるが、1996年には峨眉山と併せて世界複合遺産にもなっている。

高さ71メートルの威容を誇る「楽山大仏」 (SHIGEO NAKAMURA)

 四川省の楽山市はこの楽山大仏が有名だが、彼らにとってはもう一つ誇れる場所がある。楽山大仏のある凌雲寺にある「郭沫若記念堂」には郭沫若(1892~1978)の業績が展示してある。郭は楽山の出身の著名な政治家であり、文学者、哲学者でもある近代の中国三大名筆の一人だ。

 中国の教科書には必ず中華人民共和国の設立に貢献した英雄として紹介されているので、中国人で知らない人はまずいない。

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