WEDGE REPORT

2015年7月23日

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 共通の目的を持つ人同士が生活を共にする「インテンショナル・コミュニティ」。なかでも、ハリウッドの東側、韓国人街の北側に位置する「ロサンゼルス・エコビレッジ・インテンショナル・コミュニティ(LAEV)」では、

 ①環境への悪影響を軽減しながらできる限りエコな生活をすること

 ②隣人と助け合いながら、質の高い生活をすることを意図的に実践する

 といった共通の目的を持つ約40人が居住する。

 ここは、都会で実践するエコライフの事例として、世界的に注目を集めるコミュニティだ。同コミュニティは、非営利団体「Cooperative Resources & Services Project(CRSP)」の一環として、1993年にロイス・アーキンさんによって創設された。

ロイス・アーキンさん

 LAEVはこれまでに新聞や雑誌、ラジオ、ブログなどで取り上げられたり、口コミで広がるなど、話題に上る。また、「持続可能な都会の生活」「持続可能なコミュニティ」など、検索エンジンで検索すると、必ずトップにあがるところだ。

 それでは、どのような人たちが居住するのだろう。「一言で表すなら、ダイバーシティ(多様性)でしょう」とアーキンさん。白人、アジア人などさまざまな人種、生まれたばかりの赤ちゃんから80歳までの幅広い年齢層、独身者やカップル、ルームメート、核家族、ゲイなどさまざまな家族形態、そして、低所得層から中流階級の人たちが住む。

 「30年ほど前から、人々は年齢や人種、家族形態、所得の相違などによって隔離しあうようになりました。そこで、人種などが異なる人同士が共に生活することを学び、平和なコミュニティを実現することの必要性を感じました」と続ける。

 ここでは、住民たちが、週に一度開催される自治会のミーティングに積極的に参加する。「居住者たちで運営すること」。これがLAEVに住む大きな意味合いでもある。

 たとえば、問題解決チーム、ガーデングループ、管理委員会などさまざまな委員会を設け、月に一度のミーティングを開催しながら問題点などを話し合う。毎週日曜日には、互いに持ち寄った野菜がテーマの食事「べジー・ポトラック」を共にしながら、住民同士の交流を深める。

エコビレッジ内で行われるミュージッククラス

 「このように隣人と関わることが、質の高い生活です」とアーキンさん。「核家族だと、頼れるのは主人だけ。これだと一人にかかる負担が大きくなります」。こう話すのは、LAEVの居住者で、心理セラピストとして働くアイリーン・ウォルターさんだ。

 「しかし、隣人に子どもを預けたり、悩みごとを相談したり。このように隣人同士で助け合いながら一人にかかる負担を軽減すれば、生活の質を高めることができます。これは夫婦関係がうまくいく秘訣にもつながるんです」

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