2017年11月25日(土)

J-POWER(電源開発)

2015年11月20日

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 エネルギー政策と気候変動リスクが不可分の関係にあることは確かである。
温室効果ガス削減は世界共通の大命題だ。しかし、その「目」だけで十分なのか。地球温暖化問題への関心が高まるなか、エネルギー問題を「考える視点」について話し合う。

(右)村山 均 J-POWER 代表取締役副社長
(中)竹内純子 国際環境経済研究所 理事・主席研究員
(左)石河茉美 フリーアナウンサー

 

国民の意識が問われる日本の「野心的目標」

石河 低炭素社会の実現が急がれる一方で、エネルギーの安定供給もまた重要な課題だと思われます。その両立を図るうえで求められる視点とは何でしょう。

本日は、環境・エネルギー政策に携わり、国際的な気候変動枠組交渉に参加した経験もお持ちになる国際環境経済研究所の竹内純子さんにお越しいただきました。電気事業者としてエネルギーを生み出す立場にある、J-POWER(電源開発株式会社)の村山均副社長とご意見を交わしていただきましょう。まず、温室効果ガス削減に向けての日本の姿勢ですが、竹内さんはどのように見ておられますか?

竹内純子 (たけうち・すみこ)
特定非営利活動法人国際環境経済研究所 理事・主席研究員。経済産業省「産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会」委員、21世紀政策研究所研究副主幹。慶應義塾大学法学部卒業後、東京電力を経て2012年より現職。

竹内 2020年以降の各国の自主的な削減目標値(約束草案)として、日本は2030年度に13年度比で26%の温室効果ガス削減を掲げました。これは単なる希望的観測ではなく、15年後に想定されるエネルギー需要とその供給源について、コストや技術力の進歩などを織り込み、綿密に積み上げて策定された数値です。

ですが、それを達成するのは相当に困難であろうと思います。まず、70年代の第一次オイルショックと同程度の省エネを国民に課さなければならず、省エネへの期待が大きすぎるという指摘があります。日本の温室効果ガスの限界削減費用(排出量を1トン追加して減らすのに必要な費用)が欧米諸国より遙かに高いことを考えても、これは相当に厳しく、まさに欧米に比べて遜色のない野心的な目標だと私は思います。

石河 国民や産業界にも、その意識が問われることになりますね。日本が1年間に排出するCO2の総量は約13億トン、そのうち5億トン強が電力に由来するといわれます。村山さん、電力会社としてはどのように対応していますか?

村山 業界全体としては、地球温暖化問題が顕在化してきた当初より継続して対策に取り組んできました。この7月には、政府の「長期エネルギー需給見通し」を踏まえ、当社や大手電力会社を含む35社で、2030年度におけるCO2排出量を13年度比で35%削減するという新たな目標を設定したところです。

当社としても、同じく7月に今後10年間の中期経営計画を発表しまして、「国内外での成長を、一層の『低炭素化技術』で支える」ことをキー・コンセプトの1つに加えました。これは多くの石炭火力発電所を抱える企業の使命として、世界に誇る日本の高効率石炭火力のさらなる開発や海外への移転・普及、次世代技術の研究開発を進めることで、「環境負荷の低減とエネルギー安定供給の両立」にこれまで以上に本気で取り組んでいく決意を示したものです。

同時に、60年以上にわたる私どもの水力発電の積み重ねや、国内シェア2位の出力を持つ風力発電、さらに地熱や中小水力発電所の新規開発、石炭火力でのバイオマス燃料の混焼拡大などを通じて、純国産CO2フリーエネルギーのトップランナーでありたいと考えています。