定年バックパッカー海外放浪記

2016年8月28日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年生まれの62歳。横浜生まれ、神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

[フランス中西部Le Puyからスペインの聖地Santiagoを経てMuxiaまで]
(2015.4.22-7.16 86days 総費用37万円〈航空券含む〉)

韓国人マティウスとの出会い

 6月1日 5時起床。今回の巡礼ルートで最難関のピレネー山脈を越えると思うと緊張が漲る。自分のペースで歩き続けないとスペイン側の巡礼宿があるロンセボー(Roncevaux)に明るいうちに到達できない。巡礼者支援センターでベテランの案内人に詳細地図で歩き方を教えてもらった。ナポレオンがスペイン遠征の時に辿った“ナポレオンの道”が比較的なだらかで歩きやすいという。

いよいよピレネー越え。歩き始めて1時間、フランス側の眺望を振り返る

 まだ暗い曇り空のなか坂道を登り始める。歩き始めてすぐに韓国人の三人連れと一緒になった。25歳くらいの女子、マティウスと名乗った見たところ30歳くらいの青年、50代の元船員のおじさんの三人組だ。彼らは偶々昨夜同じ宿で知り合ったという。韓国ではサンチアゴ巡礼の映画がヒットしてサンチアゴ巡礼がブームになっているとのこと。このあと聖地サンチアゴに着くまで毎日十数人の韓国人と出会うことになる。

 おかしなことにフランス国内ルートでは一人の韓国人も見なかったのになぜかピレネー山脈越えの地点から韓国人が突如急増したのである。後日マティウスに聞いたら韓国人は映画や小説で紹介されて有名になるとミーハー的な興味と実際に見てきたことを自慢したくて物語と全く同じ場所に行きたがるという。インドシナ半島旅行の途上ラオスで異常にたくさんの韓国人のグループツアーや若者の個人旅行者に遭遇したことを思い出した。ラオスも同様にTVドラマで紹介されてブームとなったと聞いた。

格差社会と教育問題を語っているうちに峠を越える

登り始めて5時間、ナポレオンの道は頂上付近が見えてきた。

 午前中は空模様が不安定で霧や断続的な小雨が続き100円ショップで買ったビニール合羽を着たり脱いだりと忙しい。“ナポレオンの道”は高原の草地に小道が続いており見晴らしが良い。11時頃に道端の岩に腰かけてパンとチーズでランチ。欧米人の顔見知りが通りがかりに「タカ、元気か?」「ボナ・ペティ」などと声を掛けてくる。

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