子育ていろいろ 本いろいろ

2017年3月31日

»著者プロフィール
毎月のように、新しい子育て本、教育本が書店に並ぶ。教育熱心な親、子育てに悩む親がそれだけ多いということなのだろう。教育に関してはさまざまな考え方があり、どのような考え方を選ぶかは各家庭の裁量だ。ただ、一つの考え方に固執するよりも、他種多様な手段・方法・考え方を知って選択肢を持っておきたい。正解はないが、結果はあるのが子育て。あなたは親としてどう子どもと向き合いたいだろうか。この連載では、教育関連本を出版した著者の方たちにインタビューしていく。

 『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』の著者はフリーアナウンサーの天野ひかりさん。出演していたNHK教育の子育て番組では、ゲストの教育研究者たちから多くのことを学んだという。大人同士でもコミュニケーションは難しいが、子どもには大人の常識が通じないもの。子どもが何を考えているのか、子どもにどう伝えていいのか、試行錯誤を繰り返している大人も多いだろう。“怒って落ち込むその前に”、大人には何ができるのか。ビジネスパーソン向けのコミュニケーション講座を受け持っていたこともあるという天野さんに、お話を聞いた。

天野ひかり(あまの・ひかり)
上智大学文学部卒業。テレビ愛知アナウンサー(1989~1995)。現在はフリーアナウンサーとして活躍中。フリー転向後はNHKの番組を中心に出演し、2008年3月まで教育テレビの番組『すくすく』子育てでキャスターを務める。自信の結婚、出産、育児と仕事の両立を経験したことで、子育ての重要性を認識。またアナウンサーという仕事柄、多くの専門家に取材してきた知識、情報を、やさしくかみくだいた形で、一般のお母さんたちにも知ってもらいたいと願い「NPO法人 親子コミュニケーションラボ」を立ち上げる。親子ですくすく体操、手遊び歌、言葉遊びなどを通じて、子どものコミュニケーション力をのばす講座などを開き、今までの受講者は2万人以上。多くの父母から支持され「育児が180度変わった!」など感動の声が寄せられている。

保護者の接し方で子どもは変わる

――執筆のきっかけを教えてください。

『子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ』
(天野ひかり 著、汐見稔幸 監修、サンクチュアリ出版)

天野:子育て番組で教育の専門家の方たちのお話を聞いて参考になることがとても多かったのです。当時、私の娘は2歳でしたが、本当に先生たちの仰っていた通りの行動をするのがとても面白くて。これを自分の子育てにだけ活かしていてはもったいない、次の世代の人たちに何か伝えられることがあればいいなと思ってNPOを立ち上げました。そこで最初は子どもの表現力を育むプログラムをオリジナルでつくってレッスンしました。

 講座を始めて3カ月経った頃に気付いたのは、すくすく伸びていくお子さんと、そうでないお子さんがいること。何が違うんだろう?と思ったときに気付いたのが、保護者の方のお子さんへの声の掛け方でした。たとえば、お母さんお父さん自身が心から楽しんでいらっしゃるか、それともただ単に子どもにやらせようとしているのか。

――保護者が日頃どんな接し方をするかが大きいということですね。

天野:そうですね。ただ、保護者の方に良い声掛けを伝えようとしても、コミュニケーションが上手い人もいれば、そうでもない人もいます。「感謝の言葉が言えるお子さんになると良いですね」という話をしたときに、「ありがとうって言いなさい」って言わせようとしてしまう人もいるし、ありがとうを言うための気持ちが育まれないと言えないことを、脳の発達の仕組みと合わせて説明するとわかる人もいるし、そういう説明をしなくても最初から応用できる人もいます。

――保護者の方も育ってきた環境はまちまちですもんね。

天野:はい。だからこそ具体的に伝えることが必要だと感じました。子育ての方法について小学校から大学まで、どこでも習わないわけですから、わからなくて当然ですよね。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る