WEDGE REPORT

2016年12月6日

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 今年になってついに検討が始まった乳児用「液体ミルク」の導入。海外では一般に普及しており、日本でも震災時や外出時などの必要性から、導入を求める声が広がっていた。そもそも、これまでなぜ日本では液体ミルクが使われてこなかったのだろうか。2014年に導入を求めるインターネット署名を立ち上げ、活動を続けてきた「乳児用液体ミルクプロジェクト」代表・末永恵理さんに液体ミルクのこれまでとこれからを聞いた。

※ちなみに筆者は子育て経験がない。同席した編集担当のKさんは、1児の母。

――10月に、液体ミルクの国内販売を認める方向で検討に入るという会見があり、これが「液体ミルクの解禁へ」と報じられています。とはいえ、実際に導入されるまでにはまだ時間がかかりそうですね。

末永:そうですね。今は専門調査会が立ち上がることが決まったという段階です。これから製造のための規格基準を決めていくことになります。メーカーや厚生労働省が規格基準を作り、それを法整備に落とし込んで、法律が決まったらその法律にのっとってメーカーが液体ミルクを製造してみて、それを消費期限の最後まで保管して安全を確認して。それでようやく販売となるので、早くても3~4年はかかるのではないでしょうか。

――結構かかりますね。海外で使われている液体ミルクの輸入を先に始めることは難しいのでしょうか?

末永:私もその案を押していきたいなと思っています。ただ、消費者庁が管轄している乳児用食品の表示基準の項目には現状で粉ミルクしかないんです。つまり、液体ミルクを輸入しても「乳飲料」という括りになってしまって、赤ちゃんに飲ませていいという表示ができない。だから、その表示の改定が必要なのですが、消費者庁も厚生労働省で規格基準が決められてから表示の改定を行いたい……という意図もあると思うので、消費者庁が先か、厚生労働省が先か、どちらかなというところですね。

(写真:Alamy/アフロ)

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