ペコペコ・サラリーマン哲学

2010年6月8日

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 私は40代から50代半ばの約15年間、病気のとき以外は通勤地獄が苦になったことはありません。なぜなら、会社への「往」は仕事のことを考え、「復」は私だけの「日本史年代ゴロ合わせ」を考えるのに夢中になっていたからです。

 つまり結果として「通勤地獄電車」が、どうぞゆつくり自分の好きなことをやってくださいと、私にペコペコしてくれたのです。「どの本でも、『基本は人』が金児さんの信条ですね」とよく出版社の人に言われますが、本当のところ「基本は自分だけ」「自分がいちばんかわいい」、これが私の信条というか、性格です。

 年代ゴロ合わせでも、字あまり自由・自分勝手・八方破れ、これが私流の「日本史年代ゴロ合わせ」の楽しみ方です。

●平安京農民泣くよ[794]400年 (平安遷都)
●鎌倉人(ひと)の身散々[1333]あわれ北条氏 (北条氏滅亡)

 私が自分で傑作だと思っているのは、平成元年のこれです。

 吉野ヶ里でいい靴履こう[1989]平成人 (吉野ヶ里遺跡発見)

 現役時代、先の15年間ほど、毎日、帰りの通勤電車の1時間15分は、扉の脇に立って、歴史を生きてきた人々のロマンに想いをはせました。おかげで、この15年間で、冷暖房完備の満員電車がだんだんに私の書斎のようになっていきました。

 今では各駅停車の普通電車にゆったりと座り、本はほとんど“電車書斎”で書いています。

苦手を楽しく克服

 ゴロ合わせにはあるきっかけがありました。1977年に、所沢市・小手指ヶ原古戦場の近くに引っ越したときのことです。当時、小学生と保育園児だった子どもたちに、古戦場で「鎌倉時代ってなあに?」「なんで戦争するの?」と尋ねられ、答えられませんでした。一念発起して、歴史の本とゴロ合わせの本を山ほど買い込みました。

 私は学生時代から歴史は大の苦手でした。今でもよーく覚えていますが、2年浪人してビリで入った大学の入試での日本史の点数は、60点満点で7点でした。それから20年経った、サラリーマン時代の15年間で、日本史の重要な出来事とその時代をおさえたゴロ合わせを140個つくりあげました。

『楽しく覚える日本史年代「ゴロ合わせ」』(中央経済社)

 それらを、私の勝手重要度で分類。最重要の3つ星「★★★」が18個、2つ星「★★」18個を加え、両方で36個。さらに1つ星「★」36個を加え、計72個となりました。これら3種の星印に、さらに「無印良品」と私が呼ぶ68個を加えた計140個の年代ゴロ合わせができました。

 これら一つひとつに解説と20字ミニ論文と漫画を加えた本「楽しく覚える日本史年代ゴロ合わせ(中央経済社刊)」を上梓しました。嬉しくて嬉しくて、この自分の本を布団の中で抱きしめました。やっぱり私は自分がいちばんかわいいのだ、と思います。

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