世界潮流を読む 岡崎研究所論評集
世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察するコラム。
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2024/03/19 岡崎研究所
欧州では、米国に頼らない防衛が盛んに議論されるようになっているが、その際、難度の高い課題が核抑止をどう確保するかである。欧州では、英仏という二つの核戦力を持つ国があるが、いずれについても米国に頼らないためには大きな課題がある。
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2024/03/18 岡崎研究所
ロシアの動きと共に中国が宇宙開発についても、その勢いの良さを見せている。過去数年間、中国は米国と肩を並べるほどに、一年間に衛星を宇宙空間に配備するロケットを年間40機も打ち上げている。日本は高々4機ほどに留まる。
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2024/03/15 岡崎研究所
バイデン政権と西側諸国がガザで虐殺を行っているイスラエルを支持し続けることは、人権の尊重等の西側のイデオロギーを信じていた穏健なイスラム教徒を驚愕させている。ロシアや中国、イランという反自由主義勢力を勢いづけ、世界をも危険な淵に追いやる。
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2024/03/14 岡崎研究所
ウクライナ戦争で、ロシアは前進し、ウクラ イナは生き残りに苦労している。ウクライナ国民の70%以上が領土を回復するまで戦い続けるとしており、バイデン政権の軍事支援への決断がクライナの士気を高く保つことになる。
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2024/03/13 岡崎研究所
宇宙空間への衛生の投入は、2030年にはその数6万に達する。地上の多くの産業活動も社会生活も宇宙空間に存在する衛星に依存している。軍事作戦行動の一部にもなりつつあり、宇宙で核兵器を使用される時もくるかもしれない。
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2024/03/12 岡崎研究所
移民を敵視し、社会的多元主義を否定し、国家の組織を支配しようとする「ナショナルな保守主義」が各国で広がりつつある。これは、物価高騰や生活苦による「恨みの政治」とも言え、不満に対応した政策が必要となる。
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2024/03/11 岡崎研究所
対ウクライナ支援反対派の考えは孤立主義ではなくアジア第一主義であると言える。これは、ウクライナではなく、中国の脅威にも対応しておくべきということ。しかし、西側の分断でロシアが得すれば、中国の意思に与える影響は大きい。
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2024/03/08 岡崎研究所
欧州がウクライナの戦況、米国の政治状況を踏まえ、米国が当てにならない中でどのように防衛するかの問題に直面している。根本的で厳しい設問は、ロシアの侵略がウクライナで止まるとは思えない中、どう欧州が自らを守ることができるかである。
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2024/03/07 岡崎研究所
バイデン大統領は、ガザ戦争、ウクライナ戦争、南部国境と3つの危機に直面している。この危機にうまく対応すれば、高齢批判などを乗り越えて再選ができるだろう。そのためにも、一つの決断が必要となっている。
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2024/03/06 岡崎研究所
6月の欧州議会選挙で極右派が躍進することが予想され、その結果、移民、法の支配、気候変動、貿易をめぐり対立が深まり、EUの国際的地位に悪影響をもたらす恐れがある。EU統合の推進役であった欧州議会が逆の役割を果たす歴史の皮肉である。
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2024/03/05 岡崎研究所
インドネシアの大統領選挙が注目される理由はいくつかある。まず、2期10年務めた現職ジョコウィ氏が再選制限により出馬できず、新顔に替わること。そして、人口世界第4位で、近年5%を越超える成長を続ける国にどのような影響を与えるのかである。
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2024/03/04 岡崎研究所
トランプが掲げる米中貿易戦争のエスカレートを鑑みれば、中国はバイデン再選を望んでいるように考えがちだが、実はトランプを応援していると思われる。貿易、制裁、金融、重要物資、輸出管理といった経済分野を見ていくと、中国の長期的な利益となる。
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2024/03/01 岡崎研究所
パキスタンの議会選挙は、大方の予想を裏切り、イムラン・カーンの党PTIの系統の候補が最大多数を獲得した。これは軍の支配的地位への挑戦である。ただ、PTIを排除した連立政権が生まれ、政治的不安定性は継続している。
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2024/02/29 岡崎研究所
金正恩による昨今の発言が戦争への決断とも解釈されているが、彼が戦争を望んでいるわけではなさそうだ。ただ、北朝鮮の挑発への過剰反応は危険で、報復が戦争を起こすリスクはある。
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2024/02/28 岡崎研究所
なぜ、ガザ戦争は解決への道が見えないのか。中東政策は複雑すぎるため、優先順位を決めるべきであるとの指摘もあるが、アラブ諸国の指導者達がガザ衝突に冷たいことへも注目する必要がある。西側だけではない視点を備えなければならない。
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2024/02/27 岡崎研究所
バイデン政権がキャンベル大統領府インド太平洋調整官が国務副長官に昇進し、同調整官の後任を置かないことを決めた。このことは、米国の中国の危険への集中を弱めるのではないかとアジアと欧州の同盟国は懸念されている。
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2024/02/26 岡崎研究所
産油国アンゴラは、長期間インフラを中国に、武器をロシアに頼ってきたが、1月下旬に米国資金による鉄道プロジェクトを始動し、路線を変更した。経済支援により関係を築くという、今回の米国のアプローチは、新たな「経済協力のモデル」にもなり得る。
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2024/02/23 岡崎研究所
昨年10月に首相に返り咲いたロベルト・フィツォの下でスロバキアが非リベラルの路線に転向し、中欧では民主主義の擁護の戦いを強いられている。スロバキアがEUあるいはNATOにおける西側の結束を乱すことへ懸念を惹起することになっている。
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2024/02/22 岡崎研究所
ベトナムのチョン書記長が一時期公の場に姿を現わさなくなったことで、色々と憶測を呼び、彼自身がベトナムの将来に対するリスクとなっていることが浮き彫りになった。国内の実務の停滞は、日本を含む西側諸国との関係にも影響を及ぼしかねない。
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2024/02/21 岡崎研究所
ハマス、フーシ派なをはじめ非国家が国際関係の主役になりつつあると主張しているが、国家の役割は減退しているのだろうか。古くて新しい問題を改めて考えてみたい。
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