1.最新 戦略の地政学 専制主義VS民主主義
秋元千明
なぜ、世界中で争いがなくならないのか? 日本は今後、どう進めばいいのか? 国際情勢を読み解く鍵「地政学」について、安全保障の専門家がわかりやすく語った1冊。地政学ブームの先駆け王道書籍「戦略の地政学」 待望の増補・改訂版が発売!
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地政学とはいったい何なのか。大国は地政学をどのように利用しているのか。劇的に変化する世界を読み解くために、この覇権の力学と向き合う時がきた。
海を制する米国、海を求めるロシア、膨張する中国――。大国の戦略を理解するには、「地政学」の視点が不可欠です。地政学は、かつて戦争の根拠として悪用された苦い過去がありますが、現実として世界各国の外交、安全保障戦略は地政戦略によって形作られています。つまり現在の世界が抱える課題に向き合う時、地政学は必ずヒントを与えてくれるでしょう。
2. 李登輝より日本へ 贈る言葉
李登輝
12年間台湾の総統をつとめた李登輝自身が語った、日本そして日本人に向けた言葉の数々が収録されています。今でこそ親日のイメージも強い台湾ですが、それを決定的にしたのは2011年3月11日の東日本大震災のときの、220億円以上ともいわれる金銭的援助でしょう。過去には日本の統治下にもあった人口わずか2300万人の小さな島国が、なぜそこまで、他の国々以上に支援や心を寄せてくれたのか。本書では李登輝の経歴を振り返りながら、近隣の中国や韓国とも違う台湾のメンタリティと日本の関係性をあらわにし、これからの日本に進むべき指針を与えてくれます。
3. 総統とわたし「アジアの哲人」李登輝の一番近くにいた日本人秘書の8年間
早川友久
1988年から2000年まで台湾の総統を務めた李登輝(り とうき)。その秘書として最後の8年間をともに過ごした日本人が、著者でもある早川友久(はやかわともひさ)さんです。今でこそその先進性が話題となる台湾ですが、「台湾民主化の父」と称された李登輝・元台湾総統によるところも大きく、一番近くにいたからこそ知ることができた数々のエピソードが本書には収録されています。学生時代に台湾旅行をした著者が、そこからいかにして台湾総統の秘書に指名されるまでに至ったのか。近年の台湾の歴史を知るだけでなく、著者の数奇な人生ストーリーも一緒に辿れる読み物になっています。
4. なぜ日本の「正しさ」は世界に伝わらないのか 日中韓 熾烈なイメージ戦
桒原響子
昨今の国家間の外交手法において、政府が相手国の世論に直接働きかける「パブリック・ディプロマシー(広報文化外交)」の重要性が一層高まっています。反日ロビー活動を推し進める韓国、その活動を一部支えながら世界へのプレゼンスを強める中国など、隣国の発言力が増すごとに日本もとるべき対応や立場を明確にする必要に迫られているのです。単なるイメージ戦略を越えたパブリック・ディプロマシーの重要性について、身近な韓国・中国との関係を基に解説してくれるのが本書です。著者は国際公共政策、パブリック・ディプロマシー、ストラテジック・コミュニケーション、メディア研究等が専門の桒原(くわはら)響子さん。新進気鋭の若手研究者が見据える、現代ならではのアジア情勢の考察に唸らずにはいられません。
5.逆さ地図で解き明かす新世界情勢 東アジア安保危機と令和日本の選択
松本 利秋
逆さ地図で解き明かす新世界情勢
東アジア安保危機と令和日本の選択
「逆さ地図」が示す令和日本が生き残る知恵。 2020年の大局を読む!新視点の地政学で描く12のシナリオ。 【巻頭カラー】目からウロコの「逆さ地図」収録!
書籍詳細を見る令和の激動ともいえるアジア情勢を、「逆さ地図」を用いることで固定観念にとらわれない発想で読み解く意欲作。いつもは見慣れた北を上、南を下にした地図も、反対にすることで巨大な中国やそのランドパワーを利活用したい韓国・北朝鮮と、海洋の先にある日本、そしてそのバックにある大国アメリカの構図として見えてきます。活発な動きを見せる周辺諸国に対して、日本がどのように関わっていけるのか。各章で地政学上に見られる傾向や前提整理を行いながら、推論として用意される「結論として」の項目は新しい見解を添えてくれます。
「現在」という時間はどこまでいっても過去の連なりでしかなく、その先の未来もまた同様に今の積み重ねです。さまざまな視点から過去を紐解き、今の世界の成り立ちを知ることで、目指すべき将来像を思い描く。そんな人生の糧となるような5冊のおすすめ書籍、ぜひお手にとって読んでみてください。