2011.3.11、東日本大震災発生──あれからまもなく4年目を迎える。
当時、浪人生だった菅原弓佳さんは、実家・仙台に帰省していた際、被災した。避難所生活を経験し、激変した街の風景に衝撃を受け、心が折れそうになったこともあった。しかしその一方、海外からの支援に大きく心を動かされ、“みんなに「ありがとう」と言いたい”という気持ちが湧いてきたという。
「感謝の気持ちを伝えたい。それも自分の言葉で直接相手に……」という思いは日に日に増していき、ついに行動へ。2013年夏~2014年春までの8カ月間、何のツテもないにもかかわらず、ひとりで世界18ヵ国を旅し、このうち11ヵ国、12の大学で講演を開いた。当時と今の被災地の様子、原発事故、震災を通して日本人が学んだこと、「日本は危険な国ではない」こと──。
震災の絶望から立ち上がり、日本を代表するという心意気で感謝の旅を続けた女子大生の物語。