ネット炎上のかけらを拾いに

2018年3月7日

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 守りたいのは表現ですか、エロですか。他者を性的に値踏みする権利ですか。

絶対領域チラリのエロティシズムとは

(*画像はイメージです amana images/DAJ)

 写真家・青山裕企氏の作品と似ている。それが話題の「ふともも写真展」の第一印象だ。「ふともも写真展」とは、池袋のマルイで開催される予定だった、「ふともも写真の世界展2018」のこと。撮影しているのは、「ゆりあ」という名前の男性。2015年頃から各地で写真展を開催し、写真集はこれまで4冊発売されている人気ぶりだ。

 炎上のきっかけは、ファッションプレスやねとらぼなどのニュースサイトで告知記事が出たことだろう。

(参考記事)※どちらも中止決定後に記事を情報更新
ファッションプレス:【開催中止】池袋マルイで「ふともも写真の世界展」
https://www.fashion-press.net/news/37750

ねとらぼ:絶対領域てんこ盛り! “ふともも”をモチーフにした写真展が池袋で開催、ナンバーワンふとももを決める総選挙も ※中止が発表されました
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1802/28/news046.html

 特にファッションプレスの記事では20枚以上の画像が公開されており、セーラー服にブルマ姿の女子高生や、股の間にボトルのようなものを挟んだ制服姿、スクール水着の股間部分から水が滴る様子、スカートの裾を少しめくりあげる女子高生などの画像があることがわかる。

 この記事に気付いた人が、ツイッター上で批判・抗議を展開。マルイは中止の理由を明らかにしていないが、タイミングから見てネット上での炎上から開催できないと判断したと推測されている。

 写真家の青山裕企氏には、『スクールガール・コンプレックス』『絶対領域』などの作品集がある。「絶対領域」とは、ニーハイソックスとスカートの間に見える肌の露出のこと。青山氏の『絶対領域』の内容紹介には、「無防備な日常にひそむ一瞬の“チラリ”。本書は「絶対領域」と呼ばれる、スカートと膝上ソックスの間に出現する“ふともも部分”のみを集めた、究極の写真集です」とある。

 被写体の体の一部を写すものの顔はほとんど写っていないこと、画像の明度や彩度、わずかに違和感を残すポージングなど、青山氏と「ふともも写真展」の世界観は似ている。エロティックに見えつつも、どこか“オシャレ”にも感じさせる写真。それがセンスの良い「アート」だと評価する傾向が一部にある。個人的な感覚で言えば、「ふともも写真展」は青山氏の作品よりも洗練されていない。

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