ネット炎上のかけらを拾いに

2018年4月18日

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 その青年実業家は、女性をバッグのブランド名で呼んだことを武勇伝のようにつぶやいた。

(iStock/Evgeniy Skripnichenko)

「女性は所持するブランドバッグのレベルと相関」

 ツイッターとは不思議な場所で、これだけ炎上が繰り返されても、先人の失敗から学んだとは思えない人がさっそうと現れる。炎上に参加する人の中には、ストレス発散のために怒りをぶつける対象がほしい人もいるだろう。筆者もそのような賤しい人間のひとりである。

 そのような厄介な輩がうろつくのがツイッターだとわきまえたユーザーは多いはずなのに、それでも「そんな不用意な発言、する!?」と思わず呆気にとられるようなツイートをする人がいる。今回の人がそれ。U氏という、グルメ系サイトの編集長を務めたこともある30代の青年実業家である。

 ツイッター上をざわつかせたツイートを下記に引用する。

「ツッコミが入ってしまいそうですが、女性と女性が持つブランドバッグのレベルは大抵相関している気がします。個人的にはセリーヌ以上を希望。」

「そういえば、ラウンジで女性たちを名前ではなくて持っているバッグのブランド名で呼んだことがあるw セリーヌちゃん、ロエベちゃん、ミュウミュウちゃん的な。アラサーでミュウミュウちゃんは辛い。など、色々基準がある。」

「女性が高級ブランドバッグを欲しがる心理って、とても興味深いなと思っています。単純にデザイン的に好きというのももちろんあるでしょうが、ブランドバック(原文ママ)は非常にわかりやすいヒエラルキーな気がして、少し頑張れば手が届きそうなところが良いのでしょうね。」

 バブルからタイムスリップしてきた人なのだろうか。

 バブル景気が去って久しく、賃金も上がらない。しかし、若者が「ブランド離れ」している理由はそれだけではない。一目でブランドものとわかる持ち物はむしろダサいし、自身のプロデュースに必要なのはファッションアイテムの値段ではなく、交友関係の広さや発信力。現代の若者は、交流や発信を求めて「通信」という目に見えないものにお金をつぎ込む。ネット上だけで架空の自分を作り出し、ファンを獲得することも可能だ。ブランドを使いこなしていれば「イケてる」なんて、わかりやすい時代は過ぎ去ってしまっているのに。

 なのにこの人は、一体どうしてしまったのだろう。

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