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2018年5月11日

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土方細秩子 (ひじかた・さちこ)

ジャーナリスト

ボストン大学コミュニケーション学部修士課程終了、パリ、ロサンゼルスでテレビ番組製作に携わり、1993年より米国でフリーランスのジャーナリスト活動を行う。

 環境問題について全米に先駆けて様々な試みを行ってきたカリフォルニア州が、5月9日、2020年以降に州内で建設される住宅及び低層アパートへのソーラーパネル設置を義務付ける条例を打ち出した。

(WangAnQi/iStock)

 新たな建築基準の一環として、5人のメンバーからなるカリフォルニア・エネルギー委員会がこの条例を可決、実現するには今後カリフォルニア建築基準委員会の賛同を得る必要があるが、今回の条例化には住宅デベロッパー、電力会社、ソーラーパネル業界があらかじめサポートの用意がある、という意見書を提出しており、このまま可決となる可能性が極めて高い。

 条例は「2019建築物エネルギー効率基準」という名称で、2020年1月1日から施行される。ソーラーパネル設置はその一部で、そのほか新しい断熱材の導入(建物の内外の熱伝導を低める目的)、住宅及び商業建築における換気システム設置の義務付け(室内における空気の汚染防止目的)、さらに商業施設などの照明器具のアップグレード(省エネ目的)の4つの柱からなる。

 もちろんその中で目玉となるのがソーラーパネル設置の義務付けで、エネルギー委員会では「最低でも住宅が必要とするエネルギーの50%を供給できるソーラーシステムを各戸が設置することにより、年間で11万5000台の車から排出される排気ガスを打ち消すクリーンエネルギー効果を生み出す」という試算を発表している。

 またソーラーパネルを設置することにより住宅建設価格は平均で9500ドル高くなるものの、電気代の低減により建築後30年間では総額1万9000ドルの節約になる、とエネルギー委員会では主張する。

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