赤坂英一の野球丸

2019年7月3日

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サイクル安打を達成し、ファンにサインを求められる大谷選手(AFLO)

 6月13日(日本時間14日)のタンパベイ・レイズ戦で、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平がメジャーリーグ日本人選手として初めてサイクルヒットを達成したニュースはいまだ記憶に新しい。そのボールがアメリカ野球殿堂博物館(ニューヨーク州クーパーズタウン)、バットが本拠地・エンゼルスタジアムで展示されることが決まり、25日(同26日)にエンゼルス球団から発表された。

 このように、大谷の偉業の余韻もまだ覚めやらぬ中、日米双方の選手や首脳陣の間で、大真面目にこう予測する声が上がっている。「大谷のことだから、またサイクルをやるんじゃないか」というのだ。

 念のために前もって書いておくと、「サイクルヒット」とは1試合で1人の打者が単打・二塁打・三塁打・本塁打と、全種類の塁打を記録すること。「デッドボール」や「ランニングホームラン」と同様、日本球界に100以上ある和製英語のひとつで、メジャーでは使われていない。正式な名称は”hit for the cycle”である。

 そのサイクルヒットを「大谷ならこれからもできる」と最初に指摘したのが、ヤクルトの青木宣親だった。大谷がサイクルヒットを達成した直後、西武戦の試合前に感想を求められ、「またやるでしょう」と極めて冷静に、かつごく普通にあり得ることのように語っていた。

 野球ファンにはよく知られているように、青木はヤクルトで2005年に202安打をマークし、オリックス時代のイチローに次いで日本2人目のシーズン200安打を達成した。これはこの年の最多記録で、翌06年も192で2年連続セ・リーグ最多安打を記録している。

 また、10年には日本歴代4位の209安打を打ち、史上唯一の「シーズン200安打2度」の達成者となった。このように、200安打、シーズン最多安打と青木自身が2度の大記録を樹立。さらには、19年現在、日本プロ野球歴代最高通算打率(3割2分9厘)を誇っている。

 その上、2012年にはポスティングシステムでメジャーリーグに移籍し、17年までの6年間で、ミルウォーキー・ブルワーズをはじめ7球団を渡り歩いた。つまり、青木は自身のメジャー経験、記録の両面から、大谷がまたサイクルヒットを達成する可能性がある、と予想しているわけである。

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