食の安全 常識・非常識

2012年6月1日

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松永和紀 (まつなが・わき)

科学ジャーナリスト

1963年生まれ。89年、京都大学大学院農学研究科修士課程修了(農芸化学専攻)。毎日新聞社に記者として10年間勤めたのち、フリーの科学ライターに。主な著書は『踊る「食の安全」 農薬から見える日本の食卓』(家の光協会)、『食の安全と環境 「気分のエコ」にはだまされない』(日本評論社)など。『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学』(光文社新書)で科学ジャーナリスト賞2008受賞。2011年4月、科学的に適切な食情報を収集し提供する消費者団体「Food Communication Compass(略称FOOCOM=フーコム)を設立し、「FOOCOM.NET」を開設した。

 特定のものだけを火祭りに上げる市民団体や政治家の手法では、食の安全、健康は守れないことを、トランス脂肪酸と飽和脂肪酸の例は示しています。それに、「海外では規制されているのに、日本は野放し」という聞き慣れたフレーズの危うさも、明らかにされました。

 でも、同じような論法がそこかしこにあると思いませんか? 政治家の中には未だに、トランス脂肪酸の表示義務化にご執心の人もいます。単純な話にはワナがある。そんな警戒感は、常に持ち続けるべきでしょう。

 もう一つ。食生活が乱れ、油ものたっぷり、お菓子パクパク、という生活を送っていたら、トランス脂肪酸も飽和脂肪酸も、摂取量が跳ね上がります。冠動脈疾患もですが、肥満による生活習慣病、がんリスクの上昇なども招きます。

 トランス脂肪酸を注意する前に、適切な量を食べ、栄養バランスに気を配るのが先決。食生活全体に関心を持ち適度においしく食べて、健康な毎日を! 

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