世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年10月9日

 8月28日付ウェブForeign Policy誌で、John McCain米上院議員は、アメリカが国内、経済政策について姿勢を正してこそ、アメリカは、その誇り高い伝統に基づいた国際的役割を果たせるのであり。特に、防衛力の整備は最も重要である、と述べています。

 すなわち、今回の米大統領選挙は国内問題と経済問題が中心であると言われているが、その二つの解決こそは、国際関係を米国の国益と価値観に沿って形成するために必要であり、米国にとって中心的課題は、偉大なる国としての米国の衰退を食い止め、世界の指導者としての誇り高い伝統を維持することである。

 共和党は、国家防衛において、アメリカの指導力を回復するものである。

 オバマ大統領は、2011年4月に、10年間に4,000億ドルの国防費削減を言明したが、当時の国防長官であったゲーツがそれについて知らされたのはわずか1日前であった。しかも、それはすでにゲーツが国防費の能率化を進めるために、1,500億ドルの削減という見事な成果を収めていた、その上のことであった。

 現在国防費削減は1兆ドルに達しようとしている。このような削減は、パネッタ現国防長官も指摘しているように、陸軍人員を1940年以来最低、軍艦の数を1914年以来最低、飛行機の数を史上最低にするものである。

 情報担当者は、議会への報告で、世界はより危険となっていると警告している。

 アジア・太平洋に向けて防衛の優先度をリバランスするというならば、特に、現在の中国の不透明な軍事力強化に対しては、他の中東地域などの必要性を犠牲にせずに、この世界最大の海洋戦線において米国の軍事的プレゼンスを拡大すべきである。

 世界各国を歴訪すると、米国の指導力回復を期待する声が至る所で聞かれる。特に、太平洋においては、中国の進出に対して、米国のリバランシングは歓迎されているが、本当にレトリックが行動に反映されるかと、多くの質問を受ける、と述べています。

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 共和党の大統領指名党大会の前に書かれたものですが、格調高く、わかりやすい論文です。

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