世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2012年12月19日

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 11月5日付のFT紙社説が、尖閣問題は深刻な突発的紛争に繋がる恐れもあるので、日中両国が平和的解決を本当に望むのであれば、国際司法裁判所の裁定に委ねるべきである、と論じています。

 すなわち、日中両国は尖閣問題を平和的に解決したいと主張しているが、両国の最近の言動はその様な主張を裏切るものであり、このまま緊張が高まれば、破壊的結果をもたらす紛争に繋がる可能性もある。

 日本政府が、本年9月に尖閣諸島5島の内の3島を、新たに民間から購入したことを契機に両国の緊張が高まり、政治家達は得点稼ぎのために国民のナショナリズムや偏見を煽っている。

 最近の3回にわたる両国間の会談では現実的な妥協は見出せず、海上での意図しない事故を避けるための行動規範の策定すら検討されなかったようである。双方に妥協の用意が無く、この問題を国内政治に利用したいと考える限り、交渉の意味は無い。

 中国は、過去40年間以上に亘り、日本の尖閣諸島管理に挑戦してきており、主権の問題は当事国だけでは解決できない状況に至っている。両国が本当に平和を求めるのであれば、国際司法裁判所(ICJ)の裁定を求めることに合意すべきである。一つでも失策があれば紛争に発展しかねない事態であり、無為のままに過ごす時間はない、と主張しています。

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 尖閣問題について、このような国際世論が出た機会を、日本は活用すべきでしょう。確かに、現状で中国が尖閣問題のICJへの付託に応じることは考えられません。

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