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2013年2月18日

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磯山友幸 (いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

1962年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。87年日本経済新聞社に入社し、東京証券部、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長などを務める。11年からフリーに。熊本学園大学招聘教授。近著に『国際会計基準戦争 完結編』(日経BP社)。

あまり気付かれないが、自民党の政権公約の中に「女性力の発揮」という項目がある。
生命保険業界初の女性取締役が就任したライフネット生命や、
管理職の半分が女性という健康食品通販の「やずや」など、変化に対応した動きもある。
新政権が腰を据えて「女性力の発揮」に取り組むかどうか、注目だ。

 経済再生を政権公約の冒頭に掲げた第二次安倍晋三政権が発足した。「大胆な金融緩和」が注目されているが、政権公約の細目である「自民党政策BANK」の中に、経済成長の具体策の1つとして「女性力の発揮」という項目があることはあまり気が付かれていない。そこにはこう書かれている。

 「社会のあらゆる分野で2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上とする目標(“20年30%”〈にぃまる・さんまる〉)を確実に達成し、女性力の発揮による社会経済の発展を加速させます」

 女性の活躍によって日本経済を活性化させよう、という発想である。もともとこの目標は10年の男女共同参画基本計画に盛り込まれていた数値で、自民党独自の政策ではない。問題意識は民主党政権時代から引き継がれていると言っていい。

 実は、女性力の発揮によって経済社会を変えようという動きは世界的な流れである。欧州連合(EU)の欧州委員会は昨年11月、EU域内の上場企業に対して、取締役の一定割合を女性にするよう義務付ける「EU指令案」を発表した。そこには20年までに社外取締役の40%を女性にするという具体的な数値が示されている。欧州は日本を上回る「にぃまる・よんまる」を目指そうというのだ。

 欧州委員会は指令案を公表するニュースリリースの冒頭で、「能力ある女性が欧州の大企業の経営トップに関与できない“ガラスの天井”をうち破るために行動を取った」とうたっている。女性が経済社会の中で指導的地位に上って行こうとすると、見えない天井が存在する、というわけだ。実際、EU域内の上場企業の常勤取締役の91%、社外取締役の85%が男性で占められているという。

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