世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2013年5月17日

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 カート・キャンベルが4月22日付FTに、「米中関係を改善する措置」と題した論説を寄せて、米中対話チャネルを増強する必要を論じています。

 すなわち、世界で最も重要な2国間関係は米中関係で、米中関係は21世紀の世界にとり、中心的なものである。習近平指導部の成立、オバマ2期目の始まりは、米中関係にとり重要な時期である。中国も米中の相互作用の重要性を良く認識している。

 現在、米国では、両国が何を話すかよりも、どこでどう話すかがよく討議される。ワシントンでは、北朝鮮、イラン、サイバー問題、エネルギー安保、気候変動などの重要問題が、両国のハイレベルの注目を要するとの一般的合意があるが、もっとも興味深いのは対話の適切なメカニズムである。現在米中間には、多くの外交上のメカニズムがある。

 オバマ第1期政権の戦略・経済対話では、クリントンとガイトナーが毎年中国のカウンターパートと会った。米中共同商業委員会には商務省その他の経済官庁が参加し、貿易摩擦や私的財産権問題を討議した。ペンタゴンは防衛協議対話を含む諸チャネルで対話した。多国間会議や相互訪問を通じて、首脳レベルの会談も行われた。これらは続けられるべきだが、新機軸もいる。

 キッシンジャー以来、ホワイト・ハウスの役割が重要である。昨年のドニロン訪中は、オバマの協力へのコミットメントを示した。バイデンは習近平と関係を強化した。オバマも胡錦涛、温家宝と何度も会った。しかし工夫を加える必要がある。

 第1:複雑な問題に取り組むために、多くの省が関与する分野横断的対話がいる。たとえばサイバー問題に取り組むには、軍、情報、外交担当者が一堂に会する必要がある。気候変動やエネルギー安保も利害関係者が多い。

 第2:単なる話し合いより、具体的措置をとる努力をする。特に危機防止などで協力の習慣を作るべきである。

 第3:ハイレベル会合を工夫すべきである。相互訪問は面倒だし、リスクもある。多国間会議の場では十分話し合えない。指導者間での「作業会合」(working meeting)を考えたらよい。

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