経済の常識 VS 政策の非常識

2013年7月30日

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 イオンが女性管理職の比率を、2020年をめどに50%に引き上げる方針を表明した。他にも女性管理職を増やそうとしている企業は多い。少子高齢化で人口が減っていくのだから、女性を活用しなければならないのは当然だ。

国際的に遅れる
日本の女性の昇進

 管理職に占める女性の比率を国際的に見ると、図に示すように、日本は10.6%で主要国の30%から40%に比べて極端に低い。日本より低いのは韓国の10.1%くらいである。しかも、図にあるように韓国の比率が急激に伸びていることを考えると、すぐに抜かれそうである。

 なぜ女性管理職比率が低いのか。よく言われるのは、女性の勤続年数が短いことと学歴が相対的に低いことである。学歴で昇進を決めて良いと考えている訳ではないが、確かに、女性の4年制大学進学率は、1999年(現在、卒業して10年たっている)で29.4%。男性の46.5%に比べて17.1%も差があった(現在でも10%の差がある)。ただし、70年でも男性27.3%に対し、女性6.5%だったから、学歴だけなら管理職に占める女性の比率は19.2%[6.5÷(27.3+6.5)]以上でなければならないことになる。すると、勤続年数が短いことが大きな要因に違いない。

 では、なぜ勤続年数が短くなるのかということになる。答えは、いうまでもなく、女性が仕事を持ちながら子供を産み育てることが難しいからである。結婚すると会社を退職するという慣習はなくなりつつあるが、女性が働きながら小さな子供を育てることは難しい。では、保育所や学童保育などのサービスが十分に供給され、女性が働き続けやすくなれば、女性管理職の比率は高まるだろうか。もちろん、高まるだろう。しかし、それだけではない。

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