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2013年11月8日

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八尋俊英 (やひろ・としひで)

日立コンサルティング取締役

1965年生まれ。日立コンサルティング取締役。IT分野の投資銀行業務を学んだ長銀を最初に、ソニーを経て中途採用第1期生として2005年経済産業省入省、情報処理振興課長、官房参事官を経て退職。直近2年はシャープにて新ビジネスに取り組み、クラウド技術開発本部長、2012年11月退職。2013年1月より現職。4月より東大生産技術研究所協力研究員。一貫して新しい部署・新設ポストで新開拓を続ける。

 大学入学の共通テスト、いわゆるセンター試験が廃止され、5年後をめどに新しい制度に変えるという。しかし、入試改革をしても、今の時代に社会や企業で求められる人材は供給できない。このままでは世界競争を生き残る日本企業には、米国やシンガポールの大学卒業生(新卒)と外資で鍛えられた中途採用者がメインの人材供給源とならざるを得ない。

 戦後、製造力を大幅に失った日本は、世界市場への輸出基地になるべく、当時の基準を大幅に超えた製造力を、リスクを取って投資した。米英よりも桁外れに効率のよい工場を増設したことが国家のドライブフォース(推進力)となった。

 もう一度、飛躍的な経済成長を再現するには、一挙に世界のトップレベルを超えた産業構造を持つことである。それは、工場などのインフラではなく、最優秀人材を揃えることと、高い付加価値を出せる企業体に変わることだ。自ら工夫してなれないのであれば(ショック療法として)外資を買収して一気呵成に変革を行うこと、このいずれかは最低限必須と思われる。

 このなかで、大学がどのように動くかで日本の産業力が確実に左右される。5年後を待たずできることとして、この2015年までに第2の開国を行うことである。既に世界標準である米国の大学院進学共通テスト「GRE」、フランスの大学入学資格試験「バカロレア」など、世界標準の入学試験の結果を、日本の大学も受け付けるべきだ。日本語などの語学能力が足らない場合は、入学後に語学教育を義務付けるなどの工夫は、欧米の大学で先行事例があるから参考にしたらいい。

 反対に、英語が堪能な日本の学生は、GREなどの世界標準の入学試験をどんどん受けたらいい。そして、その結果を日本の大学の入学試験でも利用できるようにしてグローバル化の仕組みを整えるべきだ。

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