科学で斬るスポーツ

2013年10月1日

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玉村 治 (たまむら・おさむ)

スポーツ科学ジャーナリスト、科学ジャーナリスト

小学校より野球をはじめ、大学では投手として活躍。スポーツを科学的に分析することを得意とし、バンクーバー、ロンドン五輪、ワールドカップサッカーなどで取材。

 2020年夏季五輪・パラリンピックが東京で開催されることが決まった。スポーツ好きの身には、この上ない喜びではあるが、一方で、招致にも影響した東日本大震災による福島第一原発事故、その汚染水問題の解決にも追い風になることを期待してやまない。7年後の東京五輪は、日本発の「スポーツの力」を見せるチャンスだけでなく、大震災から日本が立ち直った姿を世界に見せるいい機会でもある。

期待集まる水泳 有能なコーチの出現

萩野公介選手

 その東京五輪の開催決定を受け、ある市場調査会社が、スマートフォンを使い2020東京五輪の注目競技を聞いた、興味深いデータ(複数回答)がある。トップは、「水泳」(58.8%)。2位の体操(48.4%)、3位の陸上(45.1%)を大きく引き離した。メダルが期待できること、競技が面白いなどが背景にあるのだろう。

 確かに五輪における、水泳(競泳)のメダル数は2000年以降、増加傾向にある(図1)。昨年のロンドン五輪は戦後最多のメダル数11個を獲得した。今年8月の世界選手権では、メダル6個と寂しかったが、男子400メートル個人メドレーでは瀬戸大也(早大)が金メダル、萩野公介(東洋大)の400メートル自由形と200メートル個人メドレーの2個の銀メダルを獲得するなど若手が活躍し、「この先、楽しみな結果」と言えるだろう。

 なぜ、2000年以降、日本競泳陣が、安定した成績を残しているのだろうか。

 端的に言えば、科学的なデータを集め、それをもとに効率的で、個々の選手に適した泳法技術の改善を指導できるコーチが出てきたことにある。データをわかりやすく伝達するコーチングによって、選手が自ら考えて、練習や試合に取り組み、結果を出していることが大きい。

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