今月の旅指南

2013年10月25日

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狩野直美 (かのう・なおみ)

東京生まれ。フリーライター。旅行業界誌の記者・編集者を経て、1994年からフリーランスに。主に海外旅行関連誌、ウェブマガジン等に記事を執筆中。

 戦国時代の武将が愛用した異形兜(いぎょうかぶと)、贅(ぜい)を尽くした細工の装剣金具類など、バラエティー豊かな造形が楽しめる“サムライ・アート”の展覧会が開かれる。

黒漆塗桃形大水牛脇立兜 桃山時代 重要文化財
福岡市博物館所蔵 写真:藤本健八

 会場には、水牛の角を模した外観が目を引く、黒田長政の「黒漆塗桃形大水牛脇立兜(くろうるしぬりももなりだいすいぎゅうわきだてかぶと)」をはじめ、天正18(1590)年に豊臣秀吉が伊達政宗に贈ったとされる、熊毛を植えた華やかな装飾の「黒熊毛椎形兜(くろくまげしいなりかぶと)」など、変わり兜がずらりと並ぶ。江戸時代に入って泰平の世になると、調度品としての兜が作られ、さらに凝ったデザインの作品が増えるなど変遷を見られるのも面白い。

 一方、刀装具では、南部家に伝わる家宝で、雉子(きじ)の頭部を刀の柄(つか)にあしらった「雉子尾雌雄御太刀拵(きじおしゆうおんたちごしらえ)」が一際ユニークだ。また、細川幽斎・三斎の腰物として細川家に伝わる、手仕事で仕上げた地紋様が見事な純金作りの拵(こしらえ)や、刀装金工の名手・横谷宗珉(よこやそうみん)による布袋(ほてい)の細工が施された二所物(ふたところもの)など、匠の技に注目したい。会場には約250点の兜と刀装具が勢ぞろい。戦いの道具に託した武将の美意識に触れられる。

戦国アバンギャルドとその昇華  変わり兜×刀装具
<期間>2013年11月2日~12月8日
<会場>大阪市中央区・大阪歴史博物館(市営地下鉄中央線谷町四丁目駅下車)
<問>☎06(6946)5728
www.mus-his.city.osaka.jp/news/2013/kawarikabuto.html#

◆「ひととき」2013年11月号より

 

 

 

 
 

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