中国メディアは何を報じているか

2013年11月7日

»著者プロフィール
著者
閉じる

佐々木智弘 (ささき・のりひろ)

防衛大学校人文社会科学群国際関係学科准教授

1994年慶應義塾大学大学院前期博士課程修了。日本貿易振興機構アジア経済研究所東アジア研究グループ長を経て、2014年2月から現職。共著に『習近平政権の中国』(アジア経済研究所)、『現代中国政治外交の原点』(慶應義塾大学出版会)。

 10月28日、ウイグル人3人が乗った1台の四輪駆動車が、北京の天安門金水橋付近で炎上し、外国人を含む5人が死亡、38人が負傷した(以下、10.28事件)。ツイッターなどで炎上の様子が流れた。

 中国の政治の中心である北京で、しかもその中心に位置する天安門の前での事件だけに、国内外に大きな衝撃を与えた。

天安門前で車が突入・炎上したニュースは、世界を駆け巡った
(写真:Newscom/アフロ)

 事件の背景について、海外メディアはさまざまな憶測を流している。『人民日報』はこの事件を次のように伝えている。

事件は「テロ」の一点張り

 (1)10月29日付:事件の被害状況を伝えた。

 (2)10月31日付:30日の北京市公安局の発表を次のように伝えた

警察は、10.28事件が綿密に画策された、組織的、計画的な暴力テロ襲撃事件であると初動捜査の段階で認定した。すでに事件の容疑者の状況が明らかになり、逃げていた容疑者5人全員が拘束された。

現場の調査で北京の警察は、事件を起こした車両が新疆ナンバーの四輪駆動車で、車内でガソリンとガソリンが入った装置、刃物2本、鉄の棒1本、過激な宗教の内容の印刷された旗を発見した。

取り調べで、5人の容疑者は実行者と知り合いで、暴力テロ活動を画策し、実行した状況を供述した。ウスマン・ハサンら(実行者)が北京で暴力テロ実行からわずか10時間余りで警察に拘束されるとは思いもよらなかったと述べた。これまでに警察は容疑者の暫定住居で「聖戦(ジハード)」と書かれた旗や長刀などを発見した。

関連記事

  • PR
  • 新着記事

    »もっと見る