2024年5月1日(水)

BBC News

2024年4月18日

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は17日、イギリスのデイヴィッド・キャメロン外相と会談し、イランからの攻撃にどう対応するかはイスラエルが「独自に決断する」と伝えた。

イスラエルは14日、イランのミサイルとドローン(無人機)による前例のない攻撃を受けた。ネタニヤフ氏は繰り返し、報復すると表明している。

英政府は今回の会談で、イスラエルとイランの対立悪化を食い止めることを狙った。リシ・スーナク英首相は16日夜、ネタニヤフ氏と電話で協議し、「事態の深刻な悪化は地域をいっそう不安定にするだけだ」と警告。「今こそ冷静な判断が必要だ」と伝えていた。

しかし、ネタニヤフ氏はキャメロン氏に対し、イスラエルは「自衛のために必要なことは何でもする」と明言した。

キャメロン氏は、どのような対応も「賢く」、かつ限定的であるべきだとネタニヤフ氏に伝えた。

「自衛に必要なことは何でもする」

会談後の記者会見では、キャメロン氏は、イランの「ぞっとするような」攻撃を受けたイスラエルとの「連帯を示す」ために、エルサレムに来たと述べた。

そして、「事態の悪化は誰の利益にもならない。私はイスラエルで会談したすべての人に明確にそう伝えている」と話した。

一方、ネタニヤフ氏は、「はっきりさせておきたい。私たちは独自に決断するし、イスラエルは自衛のために必要なあらゆることをする」と述べた。

西側各国は、イスラエルがイランに対して行動を起こすとみている。また、イスラエルに自制を求めるにも限度があると考えている。

この日のネタニヤフ氏の発言は、そうした見方を補強するものとなった。

キャメロン氏はこの日、イスラエルのアイザック・ヘルツォーク大統領やイスラエル・カッツ外相とも会談した。

また、パレスチナ自治区を訪れ、パレスチナ自治政府のムハンマド・ムスタファ首相と会談した。

キャメロン氏は近くイタリアで開かれる主要7カ国(G7)の閣僚会合で、イランに対する協調制裁を呼びかける見通し。

キャメロン氏はこれまで、イランについて、中東における「悪質な多くの活動の背後に」いると非難。イランの影響力を制限するための措置を各国に求めている。

アメリカと欧州連合(EU)は、イランに対するさらなる制裁を検討している。イスラエルは友好国に対し、イランの軍事・政治・経済で大きな力をもつ「革命防衛隊(IRGC)」をテロ組織に指定するよう求めている。

(英語記事 Israel makes own decisions, Netanyahu says after Cameron talks

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/cx9wge5n8g2o


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