我が子が体罰にあったら?
親と先生のあるべき関係


岸 裕司 (きし・ゆうじ)  秋津コミュニティ顧問

1952年東京生まれ。広告・デザイン会社の(株)パンゲア代表取締役、習志野市立秋津小学校PTA会長時に秋津コミュニティ創設、会長を経て現在顧問兼秋津小学校コミュニティルーム運営委員会顧問。文部科学省委嘱コミュニティ・スクール推進員、学校と地域の融合教育研究会副会長、埼玉大学・日本大学非常勤講師、ほか。著書に『「地域暮らし」宣言』『学校を基地にお父さんのまちづくり』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校開放でまち育て』(学芸出版社)など。

「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

東日本大震災以降、「地域の絆」の大切さを再認識したという声をよく聞くが、「地域で生きていく」とは果たして一体どういうことなのだろう。特に、ビジネスマン、若いお父さんたちが「地域で生きる」ことの意味について、「子縁(こえん)」を活かした先進モデルと評価される「秋津」地区の実践をレポートしながら、考えていきたい。

»最新記事一覧へ

前回に続き、今回もチューボー(中学生)ネタです。

 ずいぶん前のこと。秋津のあるお母さんとの電話のやりとりです。

「岸さんち、大変なんですってね!」
「えっ、何が?」
「体罰を受けたんでしょ、中学のお子さんが?」
「えっ、うちには中学生はいないよ、まだ小学生だもん!」と私。
「あっ、じゃあ違う岸さんちなんだ! ごめんなさい!」とお母さん。

 その後に事情通に聞いたんだけど、苗字がうちと同じ「岸さんち」の男の子が担任からあごを足蹴にされて歯を何本か折ったんだって。あご骨にもひびが入り病院通いが続いているとのこと。

 しかも足蹴にした担任はサッカー部の顧問なんだって。たまんないよね。

 で今回は、私が体験した「中学生教師の体罰事件」の話。

体罰を受けた家族は…

 で、この体罰を受けたチューボーは高校生のお姉ちゃんと2人姉弟。しかも母子家庭。

 私も4歳で父を亡くし2つ上の姉との母子家庭で育ったから、母の苦労を思いおこし他人事とは思えません。

 お母さんとお姉さんは学校に出向き、校長に事情を聞いたり、体罰を認めた教師とは治療費や全校生徒の前で謝罪し、2度とおこさないことを誓ってもらいたいことなどの話し合いをしました。

 だけど、結論を得ないままこの体罰教師は市の教育委員会に異動してしまったんです! というか、教育委員会が囲ったのか?

 もう腹の虫が収まらない家族は弁護士を立てて裁判に!

秋津コミュニティの「うらの畑」サークルが咲かせたビオトープまわりの花々

 そのうえで裁判支援の会合が秋津の集会所で何度か催され、私も参加しました。

 弁護士からの経過や体罰は法的には暴行であり許されないことの説明や、お母さんの子を思う真摯な気持ち、体罰を決して許さない親としての責任感、絶対許さない体罰教師への決意などをうかがいました。

 私も3人の子の親として身が震えるほどの責任の重さを感じ、多くのことを学びました。

1
nextpage
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
「「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 」

著者

岸 裕司(きし・ゆうじ)

秋津コミュニティ顧問

1952年東京生まれ。広告・デザイン会社の(株)パンゲア代表取締役、習志野市立秋津小学校PTA会長時に秋津コミュニティ創設、会長を経て現在顧問兼秋津小学校コミュニティルーム運営委員会顧問。文部科学省委嘱コミュニティ・スクール推進員、学校と地域の融合教育研究会副会長、埼玉大学・日本大学非常勤講師、ほか。著書に『「地域暮らし」宣言』『学校を基地にお父さんのまちづくり』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校開放でまち育て』(学芸出版社)など。

WEDGE Infinity S
ウェッジからのご案内

Wedge、ひととき、書籍のご案内はこちらからどうぞ。

  • WEDGE
  • ひととき
  • ウェッジの書籍