不況を生き抜く管理会計
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なぜ値下げのほとんどは失敗に終わるのか?

田中靖浩の管理会計入門講座(4)


お父さんが疲れたGWが終わって

 原稿の仕事が多い私の場合、GWというのは執筆に没頭できる最大のチャンス。なぜなら世間のみんなが休んでいるGWは、電話やメールでの連絡が一気に減るからだ。これはモノ書きにとって非常にありがたい。集中しているときに掛かってくる電話や、急ぎのメールには正直、殺意を覚えることがしばしばだ。

 そんなことはともかく、前回紹介したGWの高速道路値下げ(1000円)だが、やはり渋滞が各地で多発したようだ。30キロ以上の渋滞が前年の約2倍、58回も起こったらしい。30キロの渋滞といえばかなりの渋滞。うんざりするほどの距離だ。まして遊びに行った帰り道では、ヨメや子どもがグーグー寝ている車内で、お父さん一人イライラに耐えなければならない。そんなお父さんには心から同情してしまう。

 「高速道路の値下げは渋滞を引き起こす」

 予想されていた事実ではあるが、これは管理会計的にも大きな意味をもつ。つまりは「値下げは大幅な数量増加に結びつかない」ということだ。高速道路の渋滞をあれほどニュースで見せつけられれば、次回の旅行で出かけようとするお父さんは二の足を踏むだろう。

 結局、高速道路という「キャパシティ(収容力)に上限のある」サービスについては、値下げが可能だとしても、大幅な数量増加(=通行量の増加)につながらないということだ。

 売上はP(単価)×Q(数量)で計算されるとして、Pの引き下げはQの増加に結びつきにくいということを意味する。

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