不況を生き抜く管理会計

2009年5月22日

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田中靖浩 (たなか・やすひろ)

公認会計士

1963年生まれ。三重県四日市市出身。早稲田大学商学部卒。外資系コンサルティング会社などを経て独立開業。現在、田中公認会計士事務所所長。経営コンサルティングからセミナー、新聞・雑誌の連載などに幅広く活躍中。最近は落語家・講談師などとコラボによるライブイベントを展開中。日本公認会計士協会東京会・経営委員会委員長、経済産業省・財務管理人材育成システム開発事業審議委員、東京都立産業技術大学院大学「ものづくり経営人材育成講座」検討委員・講師などを歴任。著書は、『右脳でわかる!会計力トレーニング』、『経営がみえる会計』、『12日間速習プログラム決算書トレーニング』(以上日本経済新聞出版社)など多数。数点は海外にも翻訳出版されている。

お父さんが疲れたGWが終わって

 原稿の仕事が多い私の場合、GWというのは執筆に没頭できる最大のチャンス。なぜなら世間のみんなが休んでいるGWは、電話やメールでの連絡が一気に減るからだ。これはモノ書きにとって非常にありがたい。集中しているときに掛かってくる電話や、急ぎのメールには正直、殺意を覚えることがしばしばだ。

 そんなことはともかく、前回紹介したGWの高速道路値下げ(1000円)だが、やはり渋滞が各地で多発したようだ。30キロ以上の渋滞が前年の約2倍、58回も起こったらしい。30キロの渋滞といえばかなりの渋滞。うんざりするほどの距離だ。まして遊びに行った帰り道では、ヨメや子どもがグーグー寝ている車内で、お父さん一人イライラに耐えなければならない。そんなお父さんには心から同情してしまう。

 「高速道路の値下げは渋滞を引き起こす」

 予想されていた事実ではあるが、これは管理会計的にも大きな意味をもつ。つまりは「値下げは大幅な数量増加に結びつかない」ということだ。高速道路の渋滞をあれほどニュースで見せつけられれば、次回の旅行で出かけようとするお父さんは二の足を踏むだろう。

 結局、高速道路という「キャパシティ(収容力)に上限のある」サービスについては、値下げが可能だとしても、大幅な数量増加(=通行量の増加)につながらないということだ。

 売上はP(単価)×Q(数量)で計算されるとして、Pの引き下げはQの増加に結びつきにくいということを意味する。

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