世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2014年6月18日

 イランのザリフ外相が、Foreign Affairs誌5-6月号に、ロウハニ大統領はイランの外交政策を全面的に見直し、イランの対外関係を正常化しようとしており、核交渉はその一環である、との論文を寄稿しています。

 すなわち、ロウハニは賢明な穏健さに基づき、イランの政治の転換を図ることを綱領に掲げ、2013年6月の選挙で国民の信任を得た。

 ロウハニはイランの外交政策を全面的に見直し、イランの世界との関係の正常化を図ると述べた。イランの外交政策の基礎は、国家レベルで理解と合意を達成し、世界に建設的に関与することである。

 当面の最重要課題は、イスラエルと米国の展開する国際的な反イラン運動を弱め、最終的にはこれを打ち負かすことである。両国はイランが世界秩序に対する脅威であるとして、イランを非合法化しようとしている。この運動の主たる手段は、イランの平和的核計画に関する「危機」である。その危機はイランから見れば完全に作られたもので、したがって元に戻せる。それが故に、ロウハニはP5+1と合意に達するべく交渉を始めた。

 イランは核兵器には関心はなく、核兵器はイランの安全を高めないと確信している。イランは敵対国に対し核抑止を実行する手段を持っていない。その上、イラン政府は、イランが核兵器を持とうとしているとみられること自体、イランの安全と地域での役割に有害であると考える。イランがペルシャ湾で戦略的優位を得ようとすれば、当然反発を招き、イランの通常兵器の優位を弱めるからである。

 核をめぐる交渉には乗り越えられない障害はない。必要なのは政治的意思と、交渉者が善意を持って交渉を進め、昨年11月に採用された共同行動計画の目的を達することである。これまで交渉は予想以上の速さで進んでおり、この不必要な危機を早期に解決し、新しい外交的地平線を開くのに良い兆候である。

 イランはまた近隣諸国との懸案を解決し、外部からの脅威の軽減に努める。イランの地域政策の基盤は信頼醸成と協力であり、昨年ペルシャ湾岸地域での安全保障と協力の取り決めの締結を提案した。イランは地域諸国との二国間及び多国間の協力を通じ、過激主義と暴力との戦いとその封じ込めに積極的に参加する。

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